抱き枕



「あ、花宮」
「よう」
「掃除当番無いの?二番乗りだね」
「一番乗りはお前か」
「うん」
「随分早く来たのに、予想外だ」
「始まるまであと40分もあるよ、笑えるよねー」
「なぁ」
「ん?」
「ちょっと肩貸せ」
「…え、なんでさ」
「いいから、疲れてんだよ」
「花宮私の肩使えんの、高さ的に」
「あ?無理ならお前が支えりゃいいだろ」
「えええー…」
「出来ないのか」
「いや、うーん…ここで?」
「外でなわけ無いだろ。なんなら教室の前でにするか?」
「ごめんなさいここでします頑張ります眠ってください」
「ふはっ、分かればいんだよバァカ」
「なんで私が…」
「これもマネージャーの仕事だ、主将兼監督を存分に労われ」
「パワハラだ」
「寝る」
「あ、うん、何時に起こす?」
「誰か来る気配があったら」
「難しい注文だねぇ…」
「簡単だろ」
「………」
「……………」
「…ねえ、どんどん抱きついてくるのやめてくれませんか花宮監督様」
「はぁ?」
「なんでキレんの」
「お前抱き枕って知らねえのかよバカ」
「あっこれ抱き枕なんだ」
「………」
「…セクハラ……」
「安心しろ、お前にセクシャルな箇所なんて存在し得ねえ」
「泣きそう」
「お前の泣き顔は中々いいよな」
「死ね変態」
「冗談だ」
「もう寝なよ」
「………」
「寝るのはっや」
「…ふっ……」
「バレてるバレてる」
「冗談だって、おやすみ」
「ん、おやすみ」



「よーっす!お、なまえ!と、花…宮…?ちょ…ええええ!!?なななにやって…ええええええ!?」
「ざ、ザキこれはちがっ」
「チッ…誰か来る前に起こせっつったのに」
「う、ごめん」



何かかわいくて起こせない的な。
20140118
20140205 修正



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