――キュキュ キュッ…
―――ナイッシュー……

「きゃー！花宮くんかっこいいー！」
「はぁ？」
「…とか、無いよねぇ、ここの部…」
「ほっとけよ」
「たまーに覗きにくるけどね、花宮のファンとか原のファンとか。」
「…そうだな、鬱陶しいけど」
「聞いた？ここ一軍よりも二軍のファンの方が多いんだって」
「で？」
「二軍のマネージャーの子から聞いたんだけど、放課後きゃーきゃーしてるって、すごいよね」
「いやだから、で？」
「悔しくない？」
「全く悔しくねぇな」
「私が悔しいわ！」
「…はぁ？なんでだよ」
「だって……」
「なんだよ」
「……みんな頑張ってんのに、二軍の方がかっこいいって言われてんの、嫌じゃん」
「そうか？」
「うん、嫌。みんなだってかっこいいのに、見てもらえないのが悔しい」
「……おい健太郎、聞いたか」
「聞いてたよ」
「俺もー」
「俺も聞いてたぞ花宮」
「え゛っ！？」
「みんなかっこいいとさ、ふはっ」
「な、なな…なわけねーだろばーか！聞かなかったことにしてよもう！！悔しくないから！何も！」
「嘘つかなくていいよなまえ」
「け、健ちゃん…あああもー！」
「ふはっ、新しい玩具発見だなこりゃ」
「花宮が楽しそうで何よりだな」
「なー」

「真面目に練習しろよお前ら…」

真面目はザキだけか。

20140117

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