手持ち花火した



「ほーらザキー」
「うおっ!?てめぇ原何すんだ、危ねえだろーが!!」
「そーゆーザキだって振り回してんじゃん」
「おい弘、見ろ」
「ああ!?なんだよ花み…や……いや、おい、なんだこれ」
「花火で字を書いたんだ。お前への日頃の感謝を込めたメッセージだ、受け取ってくれ」
「ありがとう って…え、お前マジ」
「なんて言うわけねぇだろバァカ、何やすやすと騙されてんだよ」
「だろうな!そうだろうな!?素直な花宮とかビビるわ!!」
「ふはっ、あえて言うなら、騙されてくれてありがとうってところだな」
「花宮が楽しそー」
「そうだな」
「おい、なまえ落ちたぞ」
「あ、ホントだ。ねぇもう一本とって」
「ああ」
「ありがとー。あ、康次郎のも落ちたよ、今回は健ちゃん勝ちだね」
「今回はっていうか、ずっと俺が勝ちっぱなしだけど」
「うますぎだよねー」
「ちょっ、なまえたち何線香花火とかやってんの?こんだけ人数いんのに地味すぎ」
「一哉にはわかんないよ、この繊細な楽しみは」
「あ、俺の落ちた」
「うっそ、早いね、って私も。また健ちゃん勝ちじゃん」
「なまえと古橋が下手くそなんじゃないのか、これ」
「そーかなー?」
「ていうかそろそろ飽きてきた」
「線香花火じゃないのやるか」
「えー」
「だからなまえはどんだけ線香花火好きなんだって。あ、ほら、こんなんあるよ」
「ネズミ花火?」
「あっおい一哉、それ貸せ」
「ん?いーけど何すんの、はい」
「面白いこと思いついたんだよ、見てろ」
「面白いこと?」
「おいなまえ」
「んー?き、きゃわぁあああっ!?」
「こういうことだ」
「な、なになになに!なんでこっちくんの!」
「ふはっ」
「性格わっるいな花宮」
「褒めてんのか?」
「褒めてねーよ」
「いやぁぁ来ないで!来んな!」
「てか、花宮のそれは性格が悪いというより、好きな子ほど虐めたい精神な気がすんだけど」
「はあ?黙れ」
「ごめんなさい」
「調子乗りすぎたなザキ」
「いたいっ」
「あ、なまえ転んだ」
「もーやだぁぁ」
「泣いたぞ」
「はっ!?」
「泣かして焦るくらいなら最初っからやんなよ」
「うるっせーよ弘」
「おーいなまえ、立てるか?あ、オンブしようか」
「う…ありがと健ちゃん…花宮ころして」
「えー、いや、それは無理かな」
「ちょっ殺してってなまえ、ウケるんですけど」
「俺殺されんのか」
「ネズミ花火による罪か、不憫すぎるな」
「つか康次郎、お前なに書いてんだ」
「ハートだ」
「キモいぞ」
「バーカバーカ花宮のバーカ」
「ああ!?」
「なまえの挑発には乗っちゃうよな、花宮って」
「うるせぇよ弘!」
「まーたザキ余計なこと言って」

みんなで花火たのしい
20140211



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