子ども時代

教会のリビングでランサーと名前が小さく何かを覗き込んでいる。お昼の惰眠から目覚めたばかりのギルガメッシュは、そんなランサーの背中を苛立ち気味に蹴った。

「いでっ」
「なにをしておるか」
「あ、ギル様おはようー」

アルバム見てるの、と名前が指差したのは、分厚い本のようなもの。幼女が笑顔で写っている。それはどこか、というか全面的に名前の面影があるのだが、やはり幼い。し、今よりも幾分も可愛らしい。

「ほう?名前のか」
「うん。昔はねーモテたんだよー?」

なんて言って幼少期の武勇伝を嬉々として話し出す声を半分耳に入れながら、ギルガメッシュはパラパラとアルバムのページをめくるのだった。

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