遠坂家で迎える幾度目かのクリスマス。しかし今年からは凛と名前とガウェインの三人だ。去年までは心神喪失状態ではあるものの、葵がいた。凛の無理やりに笑った顔を見るのは苦しかったが、今年からは違う。何もかも忘れて、年相応にはしゃげばいい。 「ということで、凛ちゃんに私とガウェインからプレゼント!」 「え?」 名前が凛に手渡した小箱を不思議そうに眺めて、凛は伺うようにガウェインと名前に視線をやった。そしてニコニコと笑ったままの名前と、その後ろにいつものように控えるガウェインを見て、小箱を開けた。 中身を見た瞬間からパァと表情を輝かせ、凛は歓声をあげるのだった。 |