入試前夜

ベッドの中、普段は姿を現させないガウェインに抱きしめられ、名前はようやく落ち着き出していた。寝なければ寝なければ、と思うと緊張で寝れない。ガウェインの体温を感じて、ゆっくりと目を閉じた。

「あれだけやったのです。明日は自信を持って望めば良いのです」
「うん。私、頑張るね」
「名前なら出来ますよ」

トントン、と規則正しく背中を叩かれ、赤子のように名前は眠りへと落ちていった。それを確認して、ガウェインもゆっくり目を閉じた。

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