お昼寝

ガウェインが買い物から帰宅すると、名前がすやすやと寝息を立ててソファで寝てしまっていた。しばらく根を詰めて仕事をしていたようで、論文に埋もれる名前の姿がガウェインには馴染みになっていたのだが、今朝早朝に全てが仕上がり久々に晴れ晴れとした笑顔を見たのは記憶に新しい。

名前の好きなイタリアンで昼食をとってから、今夜は豪華な食事でも作ろうとガウェインは買い物に出たわけだ。先ほどまで名前は開放感からゲームに興じていたのだが、睡眠欲には勝てなかったらしい。

「風邪をひきますよ」

暖房がよく効いた暖かい部屋とはいえ、あまりにも無防備すぎる。

大きめのブランケットを名前の身体に掛けて、ガウェインは名前のためにと夕食の下拵えを始めたのだった。

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