シオンの花を胸に抱く



 あの後、最原君ペアも私達も無事皆の所を回ることが出来、全員からOKを貰うことが出来た。
 声掛けが終わって再度食堂に集合した時に、私達を見て最原君達が何か言いたそうな顔をしたが、すぐに違う話へと逸れたのに何処かホッとした自分が居た。

 取り敢えず白銀さんに、私達が手伝うにしても衣装がどれ位かかるのか聞かない事にはパーティーの日時も決められない。ということでまずは、研究室で既に作業しているであろう白銀さんの所に行こうという話で纏まった。
 決まれば即行動!の赤松さんは、目をキラキラさせながら最原君を引き連れて(引き摺って?)先に行ってしまった。それを見た私と天海君も、何となく顔を見合わせてから、彼女達に続いてゆったりとした足取りで後を追った。


「……苗字さん」
「ん?何、天海君」
「さっきの事なんですけど……もしかして、王馬君と何かありました?」
「んー……あったと言えばあったし、無かったと言えば何も無いんだよね」
「それは、どういう……?」
「……天海君、君が聞いた事はお世辞にも明るいとは言えない話だし、楽しくもないと思う」


……それでも、君は聞きたい?

 そう聞けば、天海君は驚いた表情を浮かべて少し考える素振りを見せたが、すぐに頷く。頷いた彼の目は真剣で、少なくとも軽い気持ちで頷いたわけじゃ無いと分かった。
 聞きたいか、と自分から聞いてしまった以上話さないわけにもいかない。私は誰かさんとは違い、器用な嘘吐きにはなれないから。


 私は所々伏せながら、あのコロシアイ時の事を話し始めた。沢山の大切な人達を失った事、私が抱いているこの気持ちの事も全て。
 思い出しながら話せば、当然あの時の出来事が記憶の底から鮮明に蘇ってくる。……今、目の前に居る緑髪の彼だって本当は────。

 君は、一人で抱え込みすぎて結局何も告げずに遠くへ行ってしまった。そういう所は私の好きな人と似ているかもしれない。彼だって、重要な事は一人で抱え込み、私達には何一つ話してくれなかった。……いや、あの時の私達にも彼の事を理解しようとする努力を怠ったのだから、非はかなりある。
 そして後から私達はモノチッチという極小の監視カメラが飛んでいたことを知ったが、その時にはもう遅かった。それは彼が居なくなってしまった後に、彼の自室に入って彼が考えていたであろう事を私達は知る事になったのだから。
……彼は一見ガラクタに溢れかえる物達で作り上げた部屋で、自分が……王馬小吉が才囚学園に来てから死ぬまでの間、何をしていたかを居なくなってから教えてくれたんだ。

 私は彼の部屋に入った時、すぐには動けなかった。その部屋自体が彼の存在証明で、覚悟で、強い意識だった。……だって、あんな部屋見せられてしまったら。誰が何を横から言おうと、彼の意思が最期まで曲がる事は決してなかったと理解してしまったから。


 どういう顔で、感情で、喋っていたか覚えていない。気付いたら天海君に喋り終わっていて、何故か天海君に頭を撫でられていた。


「あ、天海君……?」
「話してくれてありがとうございます……凄く、頑張ったんすっね。よしよし」
「何か天海君、私の事を子供扱いしてない?……まぁ、私も話して少し楽になった気がするから良いけどさぁ」
「それなら良かった、にしても苗字さんは話に出てきた彼……えーっと紫君?が、凄く好きなんすね」
「えっ!?」


 “紫君”とはまぁ言わずもがな総統の事なのだけれど、天海君に対して簡単に話す為、私の勝手なイメージカラーを皆の名前にあてて、人物が分かりやすいように話していたのだ。
 最原君は黒、赤松さんはピンク、天海は緑、という感じで、中には本来の名前に関係する言葉を付けた人もいた。

 それにしても赤松さんにも言われたが、そんなに分かりやすいんですかね私って。まさか天海君にまでそんな事を言われるなんて。
 確かに赤松さんの時とは違い詳しく話しているが、天海君にした話の内容は恋愛関係の事を一切匂わせなかった筈だ。なのにあの発言、一体どういう事なんだ。……明日からマスクでもしようかな、それなら何喋っても表情見えないし。


「……あの、何でそう思ったのか聞いても良いですか」
「……もしかして、他の人にも同じ様な事を言われました?」
「えぇ、はい。赤松さんに……」
「成程。んー、何て言うんすかねぇ……雰囲気というか、声のトーンというか」


 うーん、と思い当たる言葉を探す様に首を傾げながらそう言った彼に、私は驚く。だって普通に顔に出ているものだと思っていたのだ。そしてその驚きは、実際声に出ていた。


「え、表情とかでは無く?」
「いや、勿論表情もありますよ?けどその二つの方が分かりやすかったので」
「……あぁうん、表情にも出てるんだ。そっか……うん、明日からマスクしよう。天海君、マスク探すの手伝ってくれない?」
「いやいやいや、何もそこまで気にしなくても大丈夫っすよ!?」


 それにそれは感情豊かって証拠ですし、これは苗字さんの良いところじゃないですか!とそう言ってくれた彼の笑顔が眩しすぎて、私は直視出来なかった。
 ぐぅっ……!天海君ってば、本当に見目も中身もイケメンだよねぇっ……!!

 天海君に好きになってもらえる人は、かなり幸せなんじゃないだろうか?というか絶対に幸せになれると思う。嗚呼……彼が私の恋愛対象だったら、きっと色んな意味で素直になれたというか楽だっただろうに。というか、今から頑張れば遅くないのでは?
……いや、やっぱり駄目だ。恋愛は頑張ってするものじゃないし、何しろそんな事をしても多分長続きしない。そして相手にも失礼だし、第一私が彼の事を忘れられるとは思えなくて。
 改めて考えると自分でも重いと思うし、面倒臭い位に引き摺ってるなぁ……と思う。

……しかしそれにしても、やはりどれだけイケメンに励まされても、暫くは顔の一部でも良いから隠したい。……やはりマスクを探そう。そして顔を隠そう。
 私が決意してマスクをする事を告げれば、彼は苦笑したがすぐに何かを思い出したようにハッとした。


「そうだ!マスクでは無いんすけど、昨日購買にあるガチャマシンを回したら秋色ストールが出たので、それあげますよ!」
「っえ、いや悪いよ!あれって専用メダルだし、折角天海君が自分で回したのに……」


 申し訳なくて慌てて首を横に振れば、自分が持っていてもタンスの肥やしにしてしまうし、お洒落が出来て一石二鳥だと逆に推されてしまった。そしてトドメに使ってもらった方が物は嬉しいだろうし自分も嬉しいから、と言われ私は呆気なく頷いたのだった。


「じゃあ、お言葉に甘えて……ありがとう」
「こちらこそ!貰って頂けて嬉しいっす」


 じゃあ決まりっすね!と嬉しそうに笑った彼は、物は天海君の部屋に置いてあると言うので、早速向かう事にした。

 天海君の部屋の前まで着けば少し待っててほしいと言われたので、暫く大人しくしているとストールを片手に持った天海君が出てきた。
 そしてそのまま私の首にふわりとストールをかけると、そのまま巻いてくれた。しかも後ろでマフラーでよく見るリボン結びにして可愛くしてくれた。勿論、ちゃんと口元が隠れる様に。内心器用だなぁと感心すると同時に、私はこんなの出来ないという複雑な二重の気持ちが渦巻いていた。
 天海君は私の内心を見越したかのように、良かったら教える、何なら頼んでくれれば自分がやりますよ?と申し出てくれた。

……君は何処までイケメンなの。というか案外世話焼きだよね、兄の様なそんな感じ。


「……天海君って、何かお兄さんみたいだよね」
「まぁ実際何人もの妹が居るので兄ではありますね、不甲斐無い兄で申し訳ないっすけど……」
「そうなの?……でも良いなぁ、天海君みたいなお兄さん。私は羨ましいなぁ!」
「苗字さんさえ良ければ、俺の事をそう思ってもらっても構いませんよ?」
「えぇ〜?じゃあ……兄さん?」


 冗談混じりにそう言ってくれたので、私も笑って兄さんと呼んでみた。すると何故か天海君が変な声を出す。


「っん゙……!いや、それも凄く捨て難くてはあるんすけど、一回名前付けて呼んでもらっても良いですか」
「待って何で急に真顔になるの、ちょっと怖いよ!?」
「お願いします、一回だけで良いので」
「ねぇ何かこれ危ないプレイみたいになってない!?……ら、蘭太郎兄さん……?」
「ありがとうございます完璧っす……!」


 半分くらいヤケクソでそう言った私がこれで良いですか……!?と確認を取れば、流暢に礼を述べた天海君が膝から綺麗に崩れ落ちた。だが腕は勝者の様に両腕とも上がっていて、顔もまた上を仰いでいた。
……どんな人間でも完璧な奴なんて居ないという言葉は本当だったと、目の前の知らなきゃ一生分からなかった筈の残念イケメンが正に言葉の通り体を張って証明してくれた。天海君はこんな趣味、というか性癖をお待ちだったの?

 これを考えると本物の妹さんが少し心配になってくるが、まぁ彼のこれは親愛の枠だろうし大丈夫であろう……多分。
 まさか恋人にまでこんな事を言わせたりしないだろう。え、言わせないよね……?

 色んな意味で一息吐けば、丁度タイミングを見計らった様に電子手帳からピロンピロン!と連続で音が鳴る。それを見てみれば案の定天海君のページで、二つ一気に埋まっていた。一気に何個も増えるとかあるんだ、これ。
 それとも、私が踏み込んでは行けない様なゾーンに踏み込んでしまったから一気に増えたのだろうか?……何かそんな気がしてきた、これ以上考えるのは止めよう。


 内容はアレだが長話をしていたせいで、少し目的地に着くのが遅くなってしまった。研究室の中に入れば、三人が既に何か話しながら軽い衣装合わせみたいなことをしていた。
……といっても、これまた最原君が女子二人に遊ばれているというか何というか。多分赤松さんは素だ、善意でしかない。白銀さんは興奮で暴走しながらも、的確に新しい衣装を最原君に当てていく。
 どれも違和感無く最原君に合っている為、流石は超高校級だと思う。……いや、超高校級“役”が正しいのだろうか。それともこれは元々彼女が持っていた才能か、今の私達には判断はつかないけれど。

 まぁ今はそれは置いておいて、最原君だって自分に似合う服を見繕ってもらえれば普通は照れ笑い位はするんじゃなかろうか。……まぁ当てられているのが普通の男物の服であれば、の話だが。
────そう、先程から最原君の体に当てられている服(彼が現在着ている服も含めて)は全て女性の物だった。

……あぁ、うん。何というか最原君ごめん、もう少し早く来ていれば私達が止められたかもしれない。多分。私と天海君はそれ……というか最原君を見た瞬間、ゆっくりと同時に顔を見合わせ苦笑した。
 私達が近付けば、熱が入っていた白銀さん達もこちらに気付いたようで、遅かったね!と向き直る。


「ごめんね、来るのが遅くなって……話してたら無意識に歩くペースが落ちてたみたい」
「全然良いよー!それよりも見て、最原君!彼ってば美人さんだから選びがいが滅茶苦茶あるの……!もういっその事全部着てほしい!!」
「確かに全部似合ってたんだけど……流石に一旦休憩させてあげた方が良いんじゃないかなぁ、なんて」


 最原君の顔が今にも死にそうだった事実を何とか伝えれば、はしゃいでいた女子二人はハッとして、すぐさま慌てて最原君に謝る。


「え?ごっ、ごめん最原君!!……うわぁ、本当にごめんね。私、昔からテンションが上がっちゃうと周りが見えなくなっちゃう時があって……」
「……ううん、大丈夫だから気にしないで……」


 最原君はそう言うが見るからに疲弊していて、見兼ねた赤松さんが水を渡す。それを有難く受け取った最原君は一口飲むと、まるで徹夜明けの社会人の様に溜息を一つ吐いた。……うん、お疲れ様です。
 一応とはいえ先程最原君の衣装を見終わったなら、次の衣装合わせはここに居る三人の誰かだろうか?と思っていれば、白銀さんが天海君に声をかける。


「あ、天海君!そういえばちゃんと声掛けてくれた?」
「あぁ、はい。忘れてられてなければそろそろ来ると思います」
「ありがとう!いやぁ、天海君も結構交渉上手なんだね!」
「何の話?天海君、何か頼まれてたの?」
「あ、そっか。そういえば苗字さんには言ってなかったね」


 白銀さんは思い出したかの様に話し始めたのだが、話を簡単に纏めるとこういう話だった。

 天海君は総統の交渉相手になった後、白銀さんから彼を誘えたら衣装合わせの為に研究室に来てほしいと伝えてくれと頼んだらしい。
 理由は単純で、女装をする人達の服を先にイメージ固めしてしまいたかったらしい。多分、その分より一層服も凝るからだろう。そして天海君は了承して総統に話をした、ここは私も居たから知っている。そしてその時に総統は一応適当ながらに返事をしたらしいので、覚えていたら来るだろうという事だった。
 何というか……本日何回目だよとは思うが、天海君って凄いね。彼の出来ない事って逆に何だろうね?あの総統相手によく承諾をもぎ取ったものだ、しかも女装の。試しにどうやって総統を頷かせたのか聞いたが、彼はそんな凄い事はしていないと謙虚に躱されてしまった。

……あれ?でもちょっと待ってほしい。その流れだと総統は此処に来るんだよね?此処にこのまま居たら必然的に会うことになるよね、総統と。私、さっきので一人勝手にいたたまれないのに?というか天海君話してくれても良かったんじゃないか、さっきの会話を聞くに絶対忘れていなかったでしょ。……とすると、だ。わざと言わなかったんですかね、この人は!!!!


 私はその考えに至り、無言で天海君の背中を連続でパンチする。だが当の本人は痛いっすよーと言いながらも顔は緩んで笑っている為、全然痛くはないのだろう。それを見た私は無性に悔しいというか少しイラッとしたので、今度は出来るだけの力を思い切り込めて叩いた。すると多少衝撃があったのか、天海君はうっと呻く。やったぜ。

 そんな風に連続パンチをかましていれば、不意にこの研究室の扉が開く。入って来たのはまさに今、私が天海君の背中を攻撃している理由になっている総統だ。意外にも彼は忘れていなかったというか、ちゃんと守って来たらしい。女装だから、正直来ないかと思ってた……。
 そのまま総統はスタスタと真っ直ぐ白銀さんの所に行くと、いつも通りの調子で来たよ!と笑う。ちなみに私は行き場が無いため、彼には悪いがこのまま天海君の背中をポカポカしている事にした。ちゃんと先程よりは力を緩めて、痛くないように。

 すると流石に異様な光景を視界の端に捉えた総統が、こちらを見て話しかけてくる。


「あのさぁ……流石に見ちゃったから突っ込むけど、さっきから何してんの?苗字ちゃん。しかも天海ちゃんも無抵抗にも程が無い?」
「……別に、私のこれはマッサージみたいなものですのでどうかお気になさらず」
「……ふぅん?その割には随分不機嫌だね?」
「ああ、今少し彼女ご機嫌斜めなんすよ。だから暫く苗字さんの好きにさせてます」
「へぇー、そうなんだー。……というか天海ちゃん何で嬉しそうに笑ってんの?Mなの?」


 興味無さげに返事をしてから、されるがままで居る天海君に総統がそう言えば、天海君は慌てて否定する。


「違いますよ!これは苗字さんが妹みたいで可愛いなぁ、って癒されてたんす」
「妹、ねぇ……?にしてもちょっと気になってたんだけどさぁ、苗字ちゃん、そんなストールしてたっけ」


 俺達の所に交渉に来た時はそんなの着けてなかった気がするんだけど?と不思議そうに首を傾げるので、別に答えても問題は無いかと口を開く。が、とある人物に途中で遮られる事になった。


「あぁ、これは天海君が、」
「苗字さん、そうじゃないでしょう?」
「……ねぇ待って。まさか、まさかとは思うけどあの呼び方するの!?」
「俺はそうしてもらえれば嬉しいなぁ、とは思います。それにあだ名みたいで何となく仲良くなった気がしません?」


 私は本当に、彼の取り返しのつかない部分に踏み込んでしまったのかもしれない。だが言わないとこの刺すような視線が止まないと悟ってしまった私は、無駄な抵抗を止めて彼のご要望通りの呼び方で止まってしまった説明を再開した。羞恥?投げ捨てるんだよ、この場を無事に切り抜けるにはね……!
 これは蘭太郎兄さんに貰ったストールで、巻いてくれたのも彼なのだと私が新しく決まってしまった呼び方で説明した。すると目の前の彼も多少は驚いた様で、若干引いた素振りを見せる。総統が小さな声で、天海ちゃんって結構アブノーマル?と呟いたのを私は聞き逃さなかったし、それに関して私は天海君に少し悪いと思いながらも内心全力で同意した。

 話を聞き終えた総統は真顔で私の方をジロジロと暫く見てからふーん……と呟くと、何を思ったのかストールのリボン部分を掴むとスルリと解いた。


「……えっ」
「今解いちゃったけどさ、苗字ちゃんぶっちゃけコレ似合ってないよ」
「っちょ、王馬君!そんな言い方……!」
「……天海君、大丈夫だよ。総統も、似合ってないのは何となく分かってるから」


 だから、そんな分かりきった事を一々言わないでくれ。と願う様に俯けば、すぐさまグイッと彼に頬を挟まれて上を向かせられてしまった。目が合った総統は悪戯っ子の様な顔をして笑っている。……こんな酷い事を言われた時でさえ、私は貴方が好きだと思ってしまう。


「うんうん!だから代わりに苗字ちゃんには、俺のお下がりをあげるね!」
「っえ?」


 コレは俺が貰っておいてあげる!と言った彼は私が何か言葉を発する間も無く、自分が着けていた白黒の市松模様のスカーフをスルリと取って、私の首に巻きつけた。
 私はその首に巻かれたスカーフに手を当てながら、驚き過ぎて目をそのスカーフの様に白黒させるしかない。全然状況が呑み込めなくて、総統と天海君を交互に見る。だが総統は笑顔、天海君は何かを察した様な苦笑を浮かべていた。天海君も何か察したなら教えてほしい。

 総統は私の反応に満足したのか、ニッコリと満悦の笑みを浮かべている。そして私から奪い取った秋色スカーフの巻き方は雑で、申し訳程度に総統の首に巻かれていた。


 首元の市松模様のスカーフからはふんわりと柔らかく優しくて、それでいてとても懐かしい匂いがした。それに不覚にも涙腺が緩んで、気を抜けば今にも泣き出してしまいそうだと他人事の様に思った。







シオンの花言葉
あなたを忘れない、追想、追憶、遠い人を想う、思い出、どこまでも清く





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