私とパパは真帝国学園の一件から3ヶ月の時を経て、サッカーアイランドと呼ばれる太平洋に浮かぶ島に居た。ここ3ヶ月は色々な場所を訪れ、…色んな人と、会った。
現在、巷ではFFIという名のフットボールの大会が行われている。世界規模のこの祭典にパパが興味を示さないはずもなく。
イタリアエリアで停止した車。パパを追って車を降りる。
門の前に立った私達に数人の視線が刺さった。ここはFFIに出場したチームの内、予選を勝ち残り本戦へと駒を進めた者達に与えられる合宿所。それも優勝候補の有力チーム、イタリア代表のチームオルフェウスの合宿所だ。パパは、オルフェウスの監督になった。
それというのも初めからパパがこの立場で彼等を率いてきた訳ではない。世界のフィールドにのし上がった有力な優勝候補の彼等を、簡単に言えば乗っ取るために立った立場だ。進むべき道の過程。それ以上は何もない。
初めて見る男達が突然合宿所内へと踏み入れた為に、練習をしていたオルフェウスが練習を中断する。監督の座るべき椅子に腰を下ろしたパパの斜め後ろに私は控える。
パパと私の作ったあのチームが、デモーニオくん率いるチームKが、今目の前に居る彼等に倒す事が出来るのか。
口角を上げる私の背後に例のデモーニオくん達が現れた。
…頑張って。

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