宇宙人とされていた侵略者は、侵略者ではなく人間だった。そしてそれでも強大な敵を倒して雷門中へと帰るバスの中、ふと俺は窓の外を見る。
長い長い旅が終わる。俺たちはこうして世界を、日本を救ったのだけれど、これからも日常は続いていく。
その内アメリカに帰らなくては…。
それは約3ヶ月後の予定。それまで俺は精一杯おなまえと過ごすつもりでいる。
富士の麓、敵の本拠地にての戦いに疲れたのか、まだ夜までは時間のある筈のバス内部は既に静かだ。寝ている人、眠たい人、邪魔しないように目を閉じる人。
おなまえはどうなのかな、と秋の隣に座っているであろうおなまえを見る。生憎おなまえは前の方で座っている為に俺の座る位置からでは確認が出来なかった。
溶け出したような夕陽がバスを照らしている。

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