さっきからずっとケータイの画面を見つめている。
Will you calling?
そう上部に書かれた画面の下部には、一之瀬の番号。
なんだかたまらなく不安なのだ。
だって彼が居なくなってかれこれもう結構経った。だけど依然連絡は無いまま。もう忘れられた?
声が聞きたくて、だけど彼の邪魔はしたくない。ずっと気持ちが揺れて今、ケータイを前に悩んでいる。
このボタンを押せば、彼に繋がる…。
でももし彼が私を忘れていたら?そしたら…そしたら耐えられる?
答えはイエスでノー。
今の自分には耐えられないけど昔の自分なら耐えていた。それが普通だ、って。
それが今の私には、辛く耐えられないもの。
彼の声が聞きたい。彼と、話しがしたい。
決意は動作となって指先が動く。
呼び出し音が、鳴った。

TOP


×
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -