また、おなまえと別れてしまった。「傍に居る。」そう誓ったあの約束を守れない自分が憎い。
バスに揺られながら、おなまえのアドレスを表示した画面のままのケータイを見つめる。
バスで全国を横断し始めて数日。おなまえからの電話もメールも、ない。
おなまえは俺を好きなのだろうか。本当に本当に好きなのだろうか。
女々しいのは自分でも分かってるけど、おなまえはいつも乾いていると思う。
アメリカに飛ぶ時も今回も、おなまえは引き留めようとはしなかった。そりゃあ引き留められても無理だけど、俺ばかり想っているのではと不安になる。
例えば気がついたら、すっとおなまえがどこかに消えてしまいそうで。本気で愛してるから辛い。そんなの嫌だ。
大好きだ、おなまえ。ただ虚空を見つめた。

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