分からない。自分が分からない。
今日は学校を休んだ。だけど今私は学校にいる。
きちんと制服を着て、グランドにいる。
私やっぱり、会いたいの?
こんなに人に惹かれたのは初めてだ。
だけど彼は、私をどう思っているのだろうか。

『私は…あなたが、嫌。』

そう言われて、なんとも思わない訳がない。
深く深く後悔する。私は過ちを犯したんだ。きっと許されない。
俯く私の足元にボールが転がってきた。
しゃがみ込んでボールを拾う。泥と汗にまみれたボール。

「…おなまえ…。」

顔をあげると、そこにはボールを追って走ってきた一之瀬がいた。

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