あれからおなまえとは話していない。
隣に座っているけど、どこか遠くに行ってしまった気がした。
俺がおなまえに近づくのは、迷惑な事なのか。俺とおなまえとは遠い存在なのか。
嫌だ…。
俺は、おなまえが好きだ。愛してる。
気がつけば、こんな言葉じゃ足りないくらい、好きなんだ。それでもおなまえにとって俺は嫌な奴でしかない。
小さい小さい存在。俺とおなまえと遠い。
今日はおなまえがいない。
学校に来ていない。
体調でも悪いのか…何かあったのか…
こんな考えもおなまえにとっては迷惑なんだろう。
ついに明日が決勝だというのに、練習に力が入らない。
「どうかしたのか?一之瀬」
「…円堂…。なんでもない。」
「一之瀬…。」
周りからの視線。俺を気遣ってくれているのか。だけど、虚しい。
「あ…」
ボールが飛んでゆく。
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