私はバカだ。
また、気が付いたら愛される事を望んでいる。
ダメだって、ムリだって、自分で分かっているのに望んでしまうのが辛い。
本当は寂しいんだ。ひとりは辛いんだ。
だけど私に包み込むような愛はない。だから人を嫌いになるしかない。そして嫌われるしかない。それが私。
一之瀬に出会って…また、要らない期待を抱いてしまった。
愛してくれるんじゃないかって、心の奥で思ってた。
だけどやっぱり、ムリだった。
彼は誰だってよかったんだ。取り巻きのように黄色い声を上げさえすれば。私はバカだ。
もう何度目かの再確認をして、私は校門を抜けた。

「おなまえ!!」

一之瀬の声。どうして?どうして止まってしまうの?

「なんで帰っちゃうんだよ」

どうして…どうして、‘私だけを追いかけたり’したの?
また期待してしまう。また望んでしまう。
愛して、なんて。

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