ユニコーンのみんなに慣れたおなまえと、時折嫉妬を繰り返す俺。それでも俺たちはみんなにからかわれたりしながら、笑って過ごしてきた。
気がつけば予選突破はもう目の前で、おなまえの手慣れたマネージメントを横目に今日も練習に勤しむ。おなまえと目が合って、笑った。
おなまえが目を逸らした。俺を見て笑ってはくれなかった。照れていたようでもない。焦燥感が沸き上がる。
まさか…。いや、そんな。
俺はちらりと土門を盗み見る。いつもと変わらない様子だ。俺は息を吐き出した。

「カズヤ!」

マークの声に急かされ、俺は走り出す。
しかし不意に視界の端に捉えたおなまえの表情はやはり穏やかな様子ではなくて、妙なブレーキをかけてシュートのタイミングを逃してしまった。いくら練習中の紅白戦だからといって、みんな真剣に取り組んでいる中でこの失態。
ああ、と足元を見て、ため息を吐いた。

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