何日かして、俺たちはFFの決勝を目前に練習に励んでいた。
おなまえはあれからも変わらずに嫌そうな反応しか見せてくれないし、俺も変わらず話しかけているけど。でもあの時から、少しは変わったつもりだった。
「ねぇおなまえ、部活やってないんでしょ?」
「…」
「だったらサッカー部、観に来てよ。頑張るからさ!」
横目でちららとこちらを見ても、すぐに前へ戻る。
「ね?」
前に回り込んで目線を合わせれば、小さくため息を吐いてまばたきをした。
「…分かったから。」
「本当っ!?」
正直来てもらえるとは思ってなくて、不意におりた決断に俺はふにゃりと笑う。
待ち遠しいと思う時間はあっという間に過ぎて、俺は放課後一番に部室へ走った。
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