核心を確信
マスタ→←赤、仲介メイト
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「もう、いい!」

とてもそう思ってるとは思えない顔したアカイトと廊下で擦れ違ってから。

「おい…いいのか?」

向かったリビングで、暢気に缶ビールを開けようとしてるマスターを眺めた。

「もういいって言ってたし」

「…いや、まぁそうだけど」

誰が見たって『追いかけてください』と書いてあっただろ。あの背には、と溜息をつく。

「あんまいじめんなよな」

「…誰が誰を?」

摘みに出したピスタチオの皿を手渡してやっと視線が合った。が、本心は読めない。

「胃に溜まるもんが欲しいなぁ」

「…それ本気で言ってんのか?」

「昼からなんも食ってない」

「いや、そっちじゃねぇ」

なんの話でそうなったのかは知らないが、拗ねて逃げるなんて単なる駄々だろ。構って欲しいだけだ。

アカイトは大いに捻くれてはいるが、ある意味とても分かり易い。

というのに、マスターの対応はそっけなく、放置が多い。

機嫌を取れとまでは言わないが、全く伝わってないとなると同情心も湧く。

「そんなに気になんならメイトが見てくれば?」

「それじゃ逆…」

効果だろ、と落としかけた息を呑んだ、代わりに脚が出た。今、確かに薄く笑ったのを見た。

ひとの性癖に口出しする気は無いが、身内が関わってるなら話は別だ。

「いてー何で蹴るんだ」

「マスターほんとは分かってるよな?」

隠す気が無くなったのか、返る微笑はどう見ても愉しんでるようにしか思えない。

「何を?」

恐らくどこかで本人が、会話を聞いてるだろう状況で、俺がそれを言うわけにもいかず。

「おまえなんか餓死しろ」

舌打ち混じりにリビングを出てから、失態に気づいた。

「ちょ、待てってメイト」

「ばか!来んな!!」

案の定、追いかけて来た確信犯に怒鳴った時既に遅く。

「…やっぱメイトの方が好きなんだ」

廊下の隅でしゃがんでたアカイトが今にも泣きそうに顔を顰めて二階へと逃げるから。

「違う!!待て!騙されんな!」

「アカイトは可愛いなぁ…」

「おまえもっとまともに可愛がってやれ!」

暢気に笑ってる策士の思惑通り、階段を駆け上がる破目になった。


end
募マス箱より「マスターが大好きなのに態度にだせないアカイト。それを知ってか知らずかそっけないマスター。事情を知ってるメイトは仲介しようとするけど空回り。マスターは20〜30位で´`(広い」でした。
知ってか知らずか、ってそれ間違いなく知ってるよね!と滾ったらドSマスタになったけど不可抗力を主張します(`・ω・´)キリッ
寄付して下さった貴方様へ捧げます。ありがとうございマスター!^^

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