おまけのマスカイ
R18注意
初夜ネタです。いつになく長いです、よー
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これ以上は無理だと可愛い顔して泣かれたら、
ああ、そうかじゃあ今日はここまでで、なんて。
無理じゃなくなるまで待とうじゃないかと思っていたけど。
俺が今まで見てきたものを全て自分も欲しいとカイトが言った。
それって結局俺の過去も欲しいってことだ。
本人に自覚があるのかは分からないけど、
そんなにはっきりした独占欲をカイトが口にするのは初めてな気がした。
欲しいなら望むだけ、与えたくなるのは仕方ない。
「カイト…」
腕の下で固まってる身体に笑って。
「あんまり緊張されるとやりにくいんだけど…」
始める前から潤んでる瞳に溜息をついた。
今からこれじゃこの先どうなるんだと思う。
「あ、ぅ…すみませ」
「謝らなくていいから力抜いて」
って言っても無理なのは知ってるから、言って直ぐ口付けた。
宥める為に数度軽く合わせて、息が抜けてきたあたりで中に入って怯える舌を掬う。
瞬間的に身体が強張っても、食むように絡めているうちにまた力が抜けてきて。
キスの合間に探り当てた胸の先、摘んで擦る度、鼻に掛かって漏れる息の甘さが増す。
腰紐を解くだけで簡単に肌蹴る。
浴衣って便利だな、と変なところに感心して改めて状況を思う。
「…初めては家のベッドのが良かった?」
返答に困ると分かってて、言ってる問いなんだから。
「ん、う、う…っ」
止める気も無い指先に翻弄されても答えようと頑張られると愛しさが増す。
躊躇いがちに左右に振られた髪が張りのあるシーツで上げる涼やかな音。
枕元の間接照明は一番弱い灯りにしてある。
けれど敷いた身体に艶めいた陰影を作るには充分で。
中途半端に乱した浴衣といい、場所の選択に後悔するのは俺の方かもしれないなと苦笑した。
視覚的な誘惑が強すぎる。
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