おまけのマス赤
曖昧ですがやってるので注意
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「…っ、は…ぁ、…」
声、出せばいいのに。
と苦しそうに寄せられた眉を眺めて暢気に思った。
声を詰めるから息も詰まって苦しくなるんだ、って何度教えてもアカイトは一向に自ら出そうとはしない。
それが羞恥なのか自尊なのかは本人にしか分からないけど。
前者だったら今更だとも思う。
どこがよくてどうしたらどうなる、なんてことを全て。
俺が知ってる事だって、分かってるだろうに。
どちらにしろ、葛藤の原因がこちらにある限り、元を解決してやろうと、滑らせていた掌の速度を速めた。
「ぅ、う…あ、待…っ」
濡れた音が響いた途端、肩を押されて制止が掛かる。
「なに」
中途半端に脱がせたままの胸元から顔を上げて、覗き込むと目が合った。
切羽詰った顔、してんのに。
「…出していいよ」
躊躇う意味を図りかねて言ってやると泣きそうな顔をする。
「…っぁ、汚す…」
「いいよ」
万が一そうなっても換えの服くらい持ってきてる、し。
シーツだって旅館なんだから沢山あるだろ。
気にすることにはならない、と限界が近い先端をおしひらくように捏ねると、掴まれた腕に力が篭る。
「あ、あ、いや、だ…っ…おまえ、は…っ」
涙を含んだ声に聞かれて、ああ、とやっと納得して笑った。
終着点がどこにあるのかを気にしてたのか。
仮眠の為に簡易で敷いた布団で、なんとなく始めてしまったこの行為の。
「俺は、また後で、な」
時間なら夜、いくらでもある。
日の暮れてきた室内でも分かる熟れた耳に告げて、追い上げるとアカイトは素直に果てた。
吐く息がまだ荒い。
落ち着いたら、照明を点けて、
つまみ食いとか味見とかそういう行為もあるのだと教えてやろうと思っていた。
end
赤マスタが言ってた『思い当たる節』が知りたいと一報が入ったので^^
3つ目と4つ目の間あたりの時間です。
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