おまけのマスカイ
「あー…やっちまった…」
やけに爽やかに鳴く小鳥の声で目が覚めた。
障子から差し込む陽の強さは間違いなく早朝のものじゃ、無い。
確認した携帯を眺めて、投げ捨てる。
朝食の時刻は余裕で過ぎてた。
着歴が無いところを見ると、どうやら向こうも寝坊したっぽいな、と苦笑する。
「…ますたー…?」
「ああ、カイト起きた?」
甘ったるく呼ばれた声に隣を見れば、
目を擦ったカイトがこちらを見るなりはっとして耳まで染めた。
「ちょっと…その反応やばい、から止めて」
「え、あ、う…」
笑って抱き寄せると、大人しく腕に納まったカイトがぎくしゃくとこちらの襟元を掴むから。
それだけで満たされた気分になる。
起きなきゃいけないときにだらだらする、刹那的な気持ちよさに少し浸ることにして。
「マ、スター…あの…」
「うん?」
二度寝したいなぁとやってきた睡魔にうとうとしかけた眠気は、
「俺、うまくできました、か…」
続く言葉でいろんなものと一緒に散った。
答える代わりに抱き寄せる腕に力を入れて、カイトの後ろ髪を梳く。
延長で、って言える場所じゃなかったことを後悔したらダメだ、と。
零れ落ちた道徳を拾い集める旅に出ないといけなかった。
end
オワター!
だらだら書いてすみません
日記でお付き合い頂いた方もお疲れ様でした…!^^
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