おまけのマスカイ
指と比にならないものを受け入れさせようとしたって、無理がある場所なのは分かってる。
それでもコツさえ掴めば、なんとかなる、なんて。
止める方向に考えようとしないのは、
もうどうしようもないくらいに、カイトの全てが欲しいからだ。
強張って震える身体をキスであやして、騙し騙しゆっくりと、でも確実に進めていく。
時間を掛けてようやっと収めた奥で深く息を吐いた。
「っ分かる…？ぜんぶ、入った…」
狭い体内は熱く流動して、まさかと思うほど効いて来る。
濡れた髪を梳いてやると縋る場所を求める腕がこちらの首へ回って。
「う、ぅ…っマスター…」
辛い筈なのに、嫌だとも止めろも言わなかったカイトが、俺を好きだと泣きじゃくるから。
精神的なものに全てを持っていかれた。俺まで泣きそうだ。
「ああ、だめだ…ごめん」
ゆっくり動くから、と伝えた耳を食んで。
膝の裏を抱え直してから、半分ほど引いたものをまた押し戻す。
仰け反った喉元に口付けて、腹の間で弱ったカイト自身も撫で上げた。
「ひ…あ、あ、あぅ…！」
知ったばかりの弱点を内側から、怖がらせない加減で擦ると痙攣染みた震えが起きて。
カイトの熱がぶり返す頃には、こちらが息を詰めないと達してしまいそうだった。
追い詰めてるのか詰められてるのか分からなくなる。
お互いの境界を曖昧にして溶かすためにしてることなんだから。
それでいいと、熱に浮かされるまま。
「…ああ、もう、カイト好きだ…」
何度も告げた。
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