※なんかよく分からない話 ある日あの子は旅に出ました。 遠くに遠くに行きました。 俺の足じゃ到底追いけないほど遠くです。 でも俺はあの子に会いたくて あの子と最後に会った場所に立って目をつむりました。 俺が目を開けるとそこには悲しそうに立っているあの子がいました。 俺がやっと会えたのにそんな顔しないでよと言うと、 あの子はどうせ会うならもっともっと先が良かったと言いました。 俺は怒ってあの子を叩こうとしました。 でも触れることすらできません。 あの子は安心した様に笑い、お前にはまだ帰れる場所があるんだねと綺麗な緑色の髪をゆらしながら言いました。 俺には意味が分かりません。 一緒に帰ろうよ。というとあの子は俺にはもう帰る場所がないからと言いました。 早く帰った方がいい、みんなが待ってる。 あの子はそう言ったけど俺はやっと会えたのに帰るのがどうしても嫌でした。 俺もここに残ると言うとあの子はまた悲しそうに黒くて綺麗な目も潤めました。 お前を待ってる人がたくさんいるんだよ。 あの子はそういうと俺のずっと後ろを指差して言いました。 引き返せば戻れるはずだよ。 俺は帰りたくなかったけどあの子の悲しい顔はもう見たくなくて今度は素直にうなずきました。 また会いにくればいい話だと思いました。 あの子は嬉しそうに、それでもどこか悲しそうに笑いました。 俺はまた会いにくると約束しました。 でもあの子はできれば後何十年かは会いたくないと言いました。 俺はそれでも構いませんでした。 あの子が素直じゃないのはいつもの事だったからです。 今日はひとまず戻ることにして帰る道を進みました。 目が覚めると独特のいやな匂いがして、俺のまわりには心配そうに俺を見つめるみんながいました。 「ヒロト!早く!!」 「そんなに急ぐと危ないよ」 「平気だって!」 「もう・・・、っ!緑川!!」 「え・・・?」 あの日君が星になった日、 俺は君を探す観測者になりました。 星の旅人 (ヒロトがまた、自殺未遂したんだってさ) _____________ ごめんなさい 「頭がぱーん」のオカさんが続きを書いてくださりました!→「星のひかり」 |