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入学式、体育館に居るのは新入生の私達とPTA会長やら市議会委員…お偉いさんの代理とか、校長をはじめとした教師陣、親等…

人数はそれなりに居たりする。

正直に言えばめんどくさかった。
長い…

話す人が多いんだ、一人一人の祝辞も長ったらしい。
同じような事しか言わないし…

中学の時はもっと短かった気がする。

一番は公認生徒会が三つもある事だと思う。
第三生徒会、王立科学狂会(ロイヤル・ダークソサエティ)…
私の家はそこと繋がりが少なからず存在している。

だから、多分所属する事になるんだと思う。






やっとの事で入学式を終えて教室に戻ろうとしたとき、奏と共に同じクラスの玲子ちゃんと向かう事になった。

そんな中、別のクラスの友人を見かけ二人に先に行ってもらって私一人、声をかけに言った。

『久しぶりー』

「由羅、お久ー!」

元気に手を挙げて私のところに来たのは、薪原紗雪。
中学は別だったけれど、幼馴染とも言えなくない関係。
一方的にいじめられていたと言うか、なんというかそんな記憶しかないのは差雪には言えないことの一つな気がする。
一つな、の通りまあいくつか存在はするのだけどそれ以上は…あんまり思い出したくない


『相変わらずだね、紗雪』

「由羅は変わったねー。
 昔はもっと困ったような表情ばっかだったもんね」
 
紗雪は思い出し笑いをしだし、だんだんひどくなる。
こういうのだったな…と久々に思えた。
あんまり会える事はまあ無かったからね。

『それじゃあ、私クラスに戻るね。
 今日家もどるから、寄るよ』

「おっとスルースキル発動ですか…
 あ、あとお土産待ってるから!」

紗雪は笑顔で、相変わらずの事を言っていた

『はあ…、期待しなくて待っててください』

そう言って、教室に戻ろうとしていたら

「そこは【期待していてね】でしょ」


久々だし持っていってもいいかな、なんて思いながら、沙雪はブンブンと手を振り回していると言ってもおかしくないぐらい振っていた。
それを見ていて苦笑しながらも小さく振り返しながら戻っていくことにした。




◇◆◇



時間は間に合ったみたい…

「そりゃあ、急いできたもんね」

時間が危ないのではないかと思い、駆け足で戻ってきたけれど杞憂だったみたい。
まあ、途中からですが。

私の席は、奏や玲子ちゃんとはあまり近くない。
奏と智春くんは名前の都合でか前後。
いいな…
そのかわりにか、窓際の最後尾。
特等席なんて言ってる人もいる。

深弥曰く、由羅いい場所とったね!とのこと、私自身あまり変わらない気がするのだけれど。





しばらくした今はホームルーム中、担任は柱谷先生。
先生については面倒なので割愛しておこう。
先生の紹介がすんですぐ自己紹介がはじまり、名簿も早い私はすぐに出番が来た。

緊張する…


『衣剱由羅です。
 …えっと…
 好きなことは家事をすることと散歩…で、嫌いなのは1人でいることです』

「相変わらず由羅の好きな事ってハバくさいかも…」

そんな訳ないって…
私の心の中で静かに呟く。

『よろしくお願いします』

そういって、お辞儀をする。
すると、拍手がおこった。

静かに座ってから、深弥は

「お疲れー」

──疲れた

机の上にそう指で描いて伝える。

「暇〜」

──操緒ちゃんらの所にでも行けば?

「冷たいよー。
 由羅、酷いっ」

淡々と言わないの。

はあ…、早く終わってよ。
深弥との会話で段々指が疲れてきた…

 

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