魔導の少女との出会い [ 8/9 ]
エイナの行った場所が解らないかと思いきや、それなりに掴めそうな気がしている。
『見つけた…!』
エイナの姿が見えたそう思ったとき、目に付いたのは宙に浮かぶ赤い箱…
私が来たことにエイナは気づいたようで
「逃げて、咲犂!」
『でも…』
前を見るとあの赤い箱から、炎が出てきて私の方へ走ってくる。
『なに…あれ…』
面白い…余興につき合ってあげる…当たってしまう…
「アクイアラ!」
《間に合いません》
さあ、こじ開けましょ、歪んだ運命を…来るはずだったと思う、炎の熱さが来なかった事を不思議に思って目を開くと…
碧色のものが炎を防いでいた。
『何…』
炎が消え、そのすぐ後に碧色の光も消えたと同時に、私は地面に膝をつけた。
「良かった…
詳しくは家で話すわ。
帰りましょ」
そう言ってエイナは私に手を差し伸べた。
ふふ…面白くなりそうかもね――
全ては世界の欠片を あの時から、ワタシと私の運命は動き出すのを望んでいたでしょ…
ねぇ… それが今始まったよ!今ワタシは楽しみだよ…? 家に戻ってきた、私とエイナ。
「さて、わたしが魔術師だって言うのは、アクイアラから聞いてるわよね」
『…あれ、本当だったの?』
「……」
『ジョークかと…』
「アクイアラはこう見えて、しっかりした人格なはずだし、アクイアラがそういったと言ってたけど…
まあ、魔法文明ゼロのここじゃ当然ね…」
『ごめん…』
「今話た事は、本当よ。
咲犂も魔法使ったのよ」
『…そんな事した覚えが』
「あの時よ、ついさっき。
炎を防いだ時のアレが防御魔法。
基本的な魔法の一つね」
『ちょっと待って、私今までそんな事無かったよ!』
「たぶん何かあったのよ。
さっきまでの間に、資質がこじ開けられたりか何かが起こった…
わたしにはよく分からないけど…」
『エイナ、出来るなら、私に魔法教えて。
出来る事があるなら、やらないといけないと思うから!』
「…咲犂覚悟はある?
非日常の世界へ進む事に」
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