誰かに嫌われるのと、誰かに好きでいてもらえるってのは、宮村。違う問題だよ。
思い出したように時々、沈黙に言葉が落とされる。言葉と言葉の間を、風呂の湯のような時間が、たゆたっては埋めた。それでも、その台詞が不自然に途切れ途切れであるわけではない。
視界の外で、ぽつりぽつりと、青い草が芽吹くような感覚を、俺はゆっくりと咀嚼していた。
「それともお前は、誰かに好かれてる堀さんじゃないと、好きになれないの。」
絶対に違う。
と、思った。どうやら言葉にしていたようで、
「堀さんも、そうさ。」
と、進藤は笑うでもなく言う。

新芽のころ






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