第一話 タマムシシティにて

トキワシティにすむ彼女には、ヤマブキシティに住んでいるペンフレンドがいる。
交流はかれこれ1年3ヶ月、つきに2度の手紙のやり取りだけが彼女たちをつないでいる。
その出会いは図書館に掲示されている子供新聞にあった、ペンフレンド募集であった。
彼女はポケモンを持っていないので、一人で遠くに出かけることはおろか、
まだ9歳のため入ることができる施設も限られてしまう。
釣りとスケッチが大好きな彼女は、公園にいるトレーナーやポケモン連れの家族ずれ、
カップル、ポケモン大好きクラブの人たちに許可を取ってスケッチさせてもらったり、
図書館で画集や生態本をにらめっこしつつ模写の真似事をするのが日課だった。
そしていつも図書館で目にする掲示板で、一面にかわいらしい絵柄のピッピが
たくさんいる手紙に目を奪われ、しぶる両親を必死に説得して、
やっとのことで買ってもらえた絵葉書で記された住所にどきどきしながら手紙を書いた。ほほえましいきっかけである。
手紙上では、お互いに面と向かって会わない特性か、思っていることを素直に、
言葉にすることができる魅力が存在する。なので、お互いに仲良くなるのはすぐだった。
今となっては、彼女にとって女の子は大切なお友達の一人だし、
文面を見るかぎり女の子にとってもそうであろうことは明瞭である。
彼女は、ピッピを飼っている女の子が、写真つきで思い出をたくさん語ってくれることが
大好きだったし、一緒に送ったイラストにコメントしてくれることが照れくさかったし、
うれしくもあった。
だから現実的に見て、たった9歳の女の子を見ず知らずのしかもあったことのない
女の子のもとへ遊びに行かせるなど許すはずもない常識人な両親のことは
とても残念に思ったし、どうしてわかってくれないんだろう、と思ったりもしていた。



電話は一月に1度だけである。
それでも制限を課せられた交友はまるで遠距離恋愛のごとく効力を発揮し、
ますます彼女たちはのめり込んでいた。小さな世界である。
幸い彼女たちには純粋な交流しかない、ほほえましいものだったが、
時にこういう形の交流は犯罪要素もからみかねないため、
両親が警戒せざるを得ないこともまた、仕方のないことである。
そんなある日、彼女にとっての大事件が起こることになる。
女の子のピッピが病気で亡くなったのだという。
女の子の手紙は悲しみに彩られており、がんばって看病したこと、
病院を駆け巡ったことも書いてあったが、手紙を書く二日前になくなったのだという。
ポケモンタワーにお葬式にいくのだ、と書いてあった。
だからなのだろうか、1ヶ月前から手紙が途絶えている。
何もできない彼女は、精一杯考えた。ピッピを失った女の子は、
きっと悲しみにくれていてお手紙をかけないに違いない。
もしかしたら、病気になっているのかもしれない。
今まで一度も交流が途絶えなかったことを考えれば、理由が思いつかなかったのである。
しかも心配でかけた電話は、いつでも回線が混雑しているのか繋がらず、
留守番電話すら引っかからない。
ますます心配がつのった彼女と、さすがに女の子との交流を認め、
見守ってきた両親も同情を禁じえない状況となっていたため、
女の子に手を貸してあげる事にした。
こうして、彼女はタマムシシティのデパートに家族と一緒にやってきたのだ。
売っている限定のピッピ人形を思いついたわけである。
お墓に持っていけば、ピッピも寂しくないだろうし、少しはお人形がいれば、
悲しみも癒されるかもしれない、という提案である。一体1000円である。
送料を考えても安くはないが、決して高く損な買い物ではない。



屋上に彼女と両親はいた。
わざわざ遠出してきたため、一日遊ぼうという目的も兼ねている。
デパ地下で目ぼしいお惣菜やおにぎりを買ってきた彼らは、
簡単なお昼ご飯を楽しんでいた。
のどが渇いた彼女は、母親にねだり、120円を握り締めて自動販売機に足を運んだ。

「お兄ちゃん、のどかわいたよー、うわーん」

「もう小銭ないんだから、我慢しろよ」

「うわーん」

彼女より年下な女の子が、のどが渇いたとぐずっていて、
手をつないでいる男の子は困り果てたようにため息をついていた。
ベンチには買い物かごが二つ並んでいる。どうやら休憩のつもりでやってきたらしい。
こうもぐずっていては目立って帰るに帰れないのだろう。
彼女はかわいそうに思ったが、120円しかもっていない。どうしよう、と迷っていると、
泣いている女の子の目の前で、自動販売機に千円札を突っ込むのは、少し年上の男の子。
いいなあ、ってもの欲しそうに見上げている女の子をお兄ちゃんが咎めている。
やや微妙な沈黙が流れる。自販機前の男の子は女の子の視線には気付いていないらしく、
メモ用紙をみながら、よく商品を確認しないままボタンを押してしまう。
ミックスオレを買っていた。がこん、と音がしてみんなの視線が下を向く。
あ、という声が男の子から聞こえた。どうやら間違えたらしい。まいったなあ。
仕方なく別の飲み物を買うことにしたようで、がこん、がこん、という音がした。
もしかして、って女の子の瞳がかがやくが、彼女は思う。
きっと、男の子が腰にぶら下げてるモンスターボールの子たちの分だって。
きっとトレーナーさんなんだろう。ポケモンたちのために買ってるのをよくみかけるから。

「おにいちゃん、ジュースちょうだい」

「こら、何言ってんだ!」

「え?ああ、オイラにいってんのか?」

「うん!わたし、のどかわいたもん」

「だからって、見ず知らずの人に、お前」

「ああ、いいよ、いいよ、すきなの選びな?久しぶりに買おうと思ったはいいんだけどさ、
 こいつらが好きな味を確認してたら、間違えて押しちまったんだ。
どうせこんなに飲みきれないしさ、持ってけよ」

ほら、と男の子はお兄ちゃんと女の子を手招きする。
候補はミックスオレとおいしい水とソーダである。
なんと女の子はどれも選べず、ぜんぶほしい!ちょうだい!ってわがままを言い出した。
男の子は気にしていないようだが、お兄ちゃんはすっかり恐縮しっぱなしだ。
ぐずり始めてしまった女の子である。男の子は3つとも女の子に渡してしまう。
女の子は大喜びでミックスオレを開けてしまった。
お兄ちゃんはあわてて買い物袋から技マシンを男の子に差し出した。
いやいや、ぜんぜん値段つりあってないって、悪いって、と男の子は断るが、
お兄ちゃんの強行により、3つも貰ってしまうことになる。
ありがとうございましたっていう二人に笑いながら、男の子は去っていった。
なんだかあったかい気分になって、ミックスオレを買って、両親のもとに戻った。

「あらら、ごめんなさいね。
ピッピ人形だったら、ついさっきたくさん買っていったお客さんがいたから、
もう在庫がないの。入り次第お届けするから、住所教えてくれるかな?」

ピッピ人形は、野生のポケモンがピッピと間違いかねないほど完成度が高く、
戦闘中にピッピ人形を使うと絶対に逃げることができる効果があるらしい。
トレーナーに人気らしいピッピ人形は、売り切れることも珍しくないのだと
申し訳なさそうに店員は言う。せっかくタマムシまできたのに残念ね、と母親が言う。
仕方ないから代用のものを探すか、とつぶやいた父親に、思わず彼女は店員に尋ねた。

「そのお客さんってどんな人ですか?」

「そうねえ、黄色のキャップをかぶったお兄さんだったかな。
なんでもこれからマサラタウンに出掛ける準備してるんだって言ってたから、
もしかしたらまだトレーナーズショップにいるかもしれないわ」

「ありがとうございます!私、一個譲ってもらえないか、頼んでみる!」

「どこ行くの?!」

「待ちなさい、イエロー!」

「お父さん、お母さんは屋上で待ってて!すぐ帰ってくるから!」

店員が言っていた格好からして、屋上で見かけた男の子で間違いないだろう。
彼ならきっとピッピ人形のひとつくらいだったら、譲ってくれるかもしれない。
ずっとこつこつとおやつを我慢したり、お手伝いをしたりしてやっとの思いで集めた
1000円の入った財布を握り締め、イエローと呼ばれた少女は、階段を駆け下りた。

「そっか、そういうことだったら、持ってきなよ」

見慣れない道具を大量に買い込んでいた男の子は、すぐにレジ付近で見つかった。
呼吸もろくに整えないまま、息切れまじりに必死に事情を説明するイエローに、
男の子は苦笑いしてリュックからピッピ人形を差し出した。
ありがとうございます、とイエローは早口で言い切ると、
うれしさのあまり笑顔でピッピ人形を抱きしめた。
イエローに声をかけられたときの男の子は、思いっきりその場で硬直してしまっていたが、
見ず知らずの小さな子供にいきなり「黄色の帽子をかぶったお兄さん」と
大声で呼びかけられれば顔も引きつるだろう。
必死なあまり周りが見えていなかったイエローは、恥ずかしくなってきて顔を赤くした。

「あっ、ご、ごめんなさい!いきなり、初めてあったのに、お名前も言えなくて!
私、イエローって言います。トキワシティから来たんです」

「オイラはゴ……じゃなかった、ヒビキ。ヒビキっていうんだ。よろしくな。
 へえ、トキワシティから、わざわざ?」

「はい。お父さんとお母さんと一緒にお買い物にきたんです」

「そっか、イエローだっけ?そのペンフレンドがよっぽど大切な友だちなんだな。
 喜んでもらえるといいな」

「はい!あ、そうそう、お金。ただでもらうわけにはいかないので、その、
ピッピのお人形、買わせてください」

「え、いや、でもよ」

「だめなんです。ただでもらっちゃったら、お母さんに怒られるから。
1000円は高いです。ヒビキさんはお金を払って買ったんでしょう?
なのに私がただでもらうのは、だめです」

奇妙などもりと沈黙の後にヒビキと名乗った彼は、わかったよと肩をすくめた。
そしてちっちゃいお金が詰まっている財布から、きっちり1000円を受け取った。
そして、イエローに言うのだ。

「その子からの手紙が来なくなっちまったのは、1ヶ月ほどまえなんだっけ?」

「あ、はい」

「もしかしたら、手紙が出せないんじゃなくて、届かないんじゃねえかな。
どういうわけかヤマブキシティは、東西南北の関所が通り抜け禁止しててな、
どうやらあらゆる交通が遮断されてるらしいんだよ。なんかの圧力が掛かってんのか、
テレビでも言わないみたいだけどさ。だから、もしかしたら郵送でも届かないかもな」

「えっ……それ本当ですか?!」

「まだ決まったわけじゃないけどな。まずはポケモンマークの宅急便とか試してみろよ。
もしダメだったら、ここに連絡くれるか?まだしばらくタマムシにいるからさ。
もしよければ、その子んとこに届けてやっから」

差し出されたのは、名刺。真新しいカードには、タマムシジムの文字。
連絡先というのは、どうやらジムの敷地内にある事務所あての電話番号のようだ。
びっくり仰天したイエローを見て、ヒビキは笑う。
実ははじめて使う名刺なのだとは、いえそうもない。

「ヒビキさん、タマムシジムのひとなんですか!?
 あそこのジムって女の子しかいないんじゃ……あれ?あれ?え、もしかして」

「あははっ、イエローは間違ってないし、オイラは男だよ。
 ジムリーダーはエリカさんだし、門下生はみんなオネエサンばっかりだ。
よく見てくれよ。オイラはジムの中にある事務所で働いてんだ。
女の子ばっかりのジムで、悪いことする奴が来ないように追っ払うのがオイラの役目ってわけだ」

「あ、そ、そっか。ヒビキさんはタマムシジムのスタッフのひとなんですね?」

「うんうん、そういうこと」

ぴんぽんぱんぽん

トキワシティからお越しの、イエロー様 トキワシティからお越しの、イエロー様
まさかの迷子放送に、イエローは赤面した。ヒビキは苦笑いだ。
責任を持って最寄りのカウンターへ彼女を送り届けたのは、言うまでもなかった。












タマムシジム敷地内にある事務所にて。

「あー、びっくりした」

はあ、とため息をついたオレをみて、警備員のおっさんが笑った。

「どうした、どうした、ヒビキ。ため息なんかついてよ。
 これからマサラタウンに大事な大事な御届け物をしなきゃいけねえってのに、
 幸先わりいじゃねえか。しっかりしてくれよ、新人君」

「わかってらい。ちっとは休ませてくれよ、タマムシデパートでかすぎて疲れちまった」

昨日の今日、用意されたばかりの新品さらさらなデスクにへばりつきながら、
オレは何もない綺麗なデスクをため息で白くする。ローラー椅子がきしむ。
オレの目の前には、この世界で身分証明書がわりになるトレーナーカードがある。
表にはトレーナーとしてのオレの個人情報が満載なわけだけど、嘘八百もいいとこだ。
まあ、3年後付で発行されてるカッパ―カードなんて、こっちの世界では使えない。
IDナンバーは新規、名前はヒビキにしてある。タマムシ出身の新人トレーナー(仮)。
リーグバッジはもちろん殿堂入り、通信回数、通信対戦、通信交換はどれもなし。
久しぶりに見るノーマルカードはピッカピカの一年生気分だ。なんか泣けてきた。
なんだろ、この強くてニューゲーム状態。
エリカさんは何も言わなかったけど、この世界にはゴールドっていうやつがいるわけで、
これからレッドたちと会うかもしれない状況の中、名乗るのは普通にまずい。
ソウルやハートはオレの趣味じゃないから、女主人公を選んだ時に出てくる
男主人公のデフォルトネームを名乗ることにした。すっげえ違和感だ。
オレの本名でもよかったんだけど、いずれゴールドやってる世界に帰るんだ。
ずるずるとひきずってしまいそうになるから、とどまったのは正解だと思ってる。
みんなにヒビキ、ヒビキって呼ばれるオレに、オーダイルたちはぶっちゃけ混乱気味で、
え?え?ってなってたのが、今思い出しても地味に笑える。
オーダイルたちにとっては3年前の世界に迷い込んでしまったことまでは理解できても、
パラレルワールドな世界に迷い込んでしまったことまでは理解できないみたいだ。
だから、ヒビキっていうのはオレのあだ名だよっていうことにしてある。



警備員のおっちゃんはタマムシジムのスタッフとしてのオレしかしらないから、
詳しく話すことができないのがとってももどかしい。
あー、びっくりした、とオレはもう一度つぶやいた。
不意打ちにも程があるだろ、レッドからポケモンを捕まえてもらうまでは
ポケモンをもったことがなかったはずのイエローが、なんでタマムシシティに来てんだよ。
なんでイエローのペンフレンドがものまねむすめなんだよ。
イエローがやってるイベント自体は、本来レッドさんがこなすべきイベントなのになあ。
これはあれか、ポケスぺのレッドが貴重な女の子フラグを華麗に無視しちゃったから、
イエローにイベントが移行しちまったのか、次シリーズの主人公だから。
女の子同士の友情イベントになりそうだな、とオレは預かった手紙を仕舞った。
もし物まね娘がレッドと知りあいになったらどうなるんだろう、三角関係になるのか?

「おいおい、どこいくんだ?ヒビキ」

「ちょっとそこまで。すぐ戻るから、後はよろしくな!」

オレはリュックを抱えてドアを開けた。ヤマブキシティは四方を関所に囲まれているので、
そこに勤めているオレンジ色の制服を着た警備員が買収されているとなると、
一般人の立ち入りは事実上不可能となる。
しかもどれだけのポケモンを使っているのか謎な、バリアが張ってある。
物理攻撃も特殊攻撃も無効とか、どこのヌケニンだよ、不思議の守りか。
しかも改造のミカルゲかヤミラミが持ってるに違いない。
ポケスペはどうやらオレがゴールドやってる世界以上なテクノロジーを持ってるらしい。
すごいなあ。さすがはシルフカンパニーってとこか。一応試したんだよ、かわらわり。
だめだったか、ライチュウ。
ありがとなってボールに戻して、一応関所のなかに特攻をかけてみる。


「ああ、ありがとう」


さしいれですよとさしだした「おいしいみず」。あっさり受け取るのはどうかと思います。
一応確認したみたいだけど、何もしてないし疑われるいわれはないんだけどな、
たかが十代前半のクソガキがおっそろしい子と考えてるとは思うまい。
さりげなくいこうとしてみた。

「あー、だめだめ。立ち入り禁止だよ」

制止された。ですよねー。レッドやグリーン、そしてブルーがだめだったわけだから、
いくらゲームイベント踏襲したところで無理だよな。
まあダメでもともとだったから、あっさり引き揚げた。
まあ11歳の女の子による色仕掛けにくらり、とくるとかぶっちゃけロリコ
(げふんげふん)なゲートキーパーさんとはお近づきになりたくない。

「物まね娘さんに、お届けものなんだけどさ、仲介ってできないの?」

わざわざトキワのレターフレンドが郵送したいけどできないって依頼されたんだけどさ、
とジム所属を明かす名刺を渡してみた。ピッピ人形と携えた手紙。
良心がとがめるのか、一瞬ゲートの人は顔を曇らせ、迷いが生まれるものの、首を振った。
まー仕方ないか、一度エリカさんに相談してみよう。オレはポケギアを鳴らした。
ものまねむすめの家は他の民家と比べて大きかったから、お金持ちな気がするんだよな。
どっかに逃げて無事ってこともあるだろうし、一応。
正義のジムリーダーのリーダーなら何か知ってるだろ。

「もしもし、エリカさん?」

「あら、ヒビキさん。なにかご用ですか?」

「あのさ、物まね娘ってしってる?
タマムシデパートでピッピ人形を物まね娘に届けたいっていう子に、
手紙と一緒に届けてくれるように頼まれたんだけど、何とかできねえかな」

オレの提案に、意外とエリカさんは渋った。理由を聞いてみると不安そうな声色だ。

「ヤマブキシティに住んでる、ものまねがお好きな女の子でしたよね?」

「そうそう。ピッピが死んじゃったから、悲しんでるんだってさ」

しばらくの沈黙ののち、気まずそうにエリカさんは教えてくれた。

「ものまねむすめの女の子は、シルフカンパニー技術者のお父様を持つご令嬢なんです。
 ヤマブキシティが外部から完全に隔離されてしまっている今、
ご家族ともどもご無事か連絡が取れないんです。ごめんなさい、ヒビキさん」  

「そっか……おう、わかった。ありがとう」

「よろしければ、そのお手紙とお人形を私にお預けくださいな。
 ヤマブキシティから追い出されてしまった難民のみなさんの中に
親類の方がいらっしゃるかもしれません」

「難民?」

「ええ。一月ほど前、ヤマブキシティに住んでいる方たちを無理やり追い出して、
 今の隔離状態は始まったんですわ。
取り残されたのは、いずれもシルフカンパニーの関係者を家族に持つ人たちばかり。
私たちも心してかからねばなりませんね」

「わかった。じゃあ、今からタマムシジムにもどるとすっかな」

「それでは、ヒビキさん。お願いしたお荷物をマサラタウンまでお願いいたしますね」

「了解!」

ポケギアを切ったオレは嫌な予感しかしない。
オレたちの世界と違って、ポケスぺの世界ではシルフカンパニーはロケット団の傘下だ。
ものまねむすめのお父さんは、どっち側の人間なんだろうか。

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