第71話

うりゃーっと全力で押してみた。びくともしない。どりゃーっと全力で引っ張ってみた。うんともすんとも言わない。もしかして上から封鎖されてるかも知れないと思って、オーダイルの力を借りてみたけど駄目だった。どうすりゃいいんだよ!と叫んだ俺に、がらがらがら、とスピアーがあっさり開けてしまった。

「引き戸かよ!」

かつん、かつん、と冷たい足音が小さく反響する。床も壁も頑丈な灰色で覆われていて、天井から床まで貫く鉄格子が一定の間隔で目前に並んでいる。スピアーの発する光に照らされた牢屋は、俺とオーダイルとスピアー達の影を揺らしている。立っているだけで息苦しい圧迫感がそこにはあった。何となく壁をなぞってみるが、やはりひんやりとした金属特有の冷たさと硬さが、ここにボコボコにひしゃげた跡をつけた何かが途方も無い強大な力を有していたことを物語っている。至る所に亀裂や突き刺した跡が残り、大きく形状を失って凹んだり凸んだりしている箇所がある。床から壁から天井からその抵抗の被害を受けなかった箇所は見受けられなかったあたりからして、この牢屋に閉じ込められていた何かは相当大きいことが伺えた。オーダイルですら天井に背伸びしても届かないというのに、いったい何がいたんだろうと想像するだけで、風邪とは無関係に悪寒が走る。俺に恐怖心を煽り立てるのは、ここにいたはずの何かがもうすでにここにはいないという事実だけが横たわっているからだ。振り返ったその先にあるはずの鉄格子が真ん中から思いっきり両腕でひん曲げたとしか思えないような形状を残して、折れているからだ。無造作に転がっている鉄の塊がとんでもない重量を持っているのは、ついさっき転んだから分かる。息を飲んで周囲を見つめれば、足元に転がるのは無数のコード。引きちぎられたのかありえない方向でさまざまな色のひもがちぎれ、そして中にあるはずの鈍色の線を晒している。そして、ここにいた何かに取り付けられていたと思われる、でっかい拘束具の名残が散乱していた。注意深く牢屋の中を見渡してみるが、ココにいた何かを教えてくれそうなものは何一つ残されていなかった。敢えていうとするならば、ココにいた何かが大暴れしたことくらいだ。あらぬ方向にはじけ飛んでいるコードをたどって鉄格子の向こうに一歩踏み出した俺は、改めて息を飲んだ。

視界良好。殺風景なほど、何もない広い部屋だった。天井は電球一つ残らない程丁寧にすべて割られているため、スピアーがいないところは真っ暗になってしまう。鉄格子の先を潜りぬけ、一歩でればそこはザラザラとした砂が覆い尽くしている研究室によくある掃除しやすいフローリングの床がある。機材や机、椅子が床や壁、天井に叩きつけられて変形、破壊されて壁沿いに落ちた瓦礫を形成している。そのすべてが砂に覆われていた。まるで突風でも吹いたかのように不自然なまでに牢屋の前と続いているであろう廊下まで一直線上には何も残っていなかった。突き破ったと人目でわかる大きな穴は廊下に続いているが、その何かを特定できるようなシルエットが残っているワケもなく、まん丸にくり抜かれている。もしかして破壊光線とかそういった技で吹き飛ばしたんだろうか。スピアーの光源を頼りに奥まで照らしてもらったときには、同じような穴が延々と続いていた。しかし残念ながら人の気配は皆無だ。内側から突き破られたとしか思えないこの部屋の壁は、相当分厚く設計されていたらしく瓦礫もまた大きい岩のように転がっている。ただ目前にのこっているのは足あとだけだ。でも床には深く沈み込んだ形跡がないから、この建物全体が相当頑丈な作りをしていることになる。ココにいた何かを閉じ込めることも初めから検討されていたことが伺えた。何となく足あとに重ねてみるが、やっぱり途方も無いくらい大きい。何センチあるんだろう、と数えてみるが二歩と半分くらいでやっとこさ踵から爪の跡まで到達することを考えると、頭が想像を拒否した。

「スイト、足あと比べてみようぜ」

緊張しているのか、忙しなくあたりを見渡して様子を伺っていたオーダイルが頷く。電球の破片に気をつけるよう促しながら、俺はオーダイルの足元を照らすようスピアーに告げた。オーダイルは足音を見て硬直している。うん、わかる。もうこの時点でありえないくらいでかいのはわかったから早く、と急かした。すべてのポケモンの身長を把握している訳ではないけど、二足歩行でかつ、時々不自然にスライドさせた形跡からしてしっぽがあるような巨大なポケモンなんて数えたほうが早いだろう。しかも力任せにも程がある脱走方法だから、エスパータイプとか別の方法が考えられるポケモンは除外すると、やっぱり攻撃力が相当高いポケモンが候補にあげられる。でも、破壊光線みたいなビーム系の技を覚えられることを考えると、技の汎用性に定評のあるノーマルタイプか特殊技もそこそこ覚えることができるポケモン?でも破壊光線が覚えられるポケモンの多さは異常だし、ドイツが覚えられるとか覚えられないとかそこまで詳しいことはわからないから、やっぱり考えなくてもいいかも知れない。しかし、ジョウト地方で生息するポケモンに範囲を限定して特定しようとまず考えるとそこで行き詰まってしまう。何か分かるかな、と思っての指示だったんだけど、やっぱり返って混乱しか呼ばない比較だった。でけー、と改めてつぶやく俺に、オーダイルはそそくさと足をどけた。オーダイルも二足歩行でしっぽがあって、イメージ的には特殊攻撃よりは攻撃の印象が色濃いけど、いくらなんでもオーダイルの足あとより2回りほど大きいなんて、そんな極端なポケモンいるだろうか。脳裏に何時ぞやの巨大化したウソッキーがよぎるが、あれは例外中の例外だろうと打ち消す。研究所ってことを考えるとジョウト地方以外のポケモンってことも考えられるが、ロケット団の存在も視野に入ってくることを考えると広げてもカントーだろう。それでも浮かんでくる候補はゆうに20を越える。それをたった一匹に特定するのは、部屋全体を覆う砂だった。考えて見れば、俺が此処に来るきっかけとなった天候変化おいうちバグとしか思えない異常気象は、確かプラチナでのこいつが発祥だったはずだ。それに加えて、俺が入手したのは、とリュックに放り込んだモンスターボールを思い出し、一気に視界が開けるのを感じた。

「バンギラス、だな」

限りなく確信に近い憶測。思ったよりはっきりと俺の声は響いた。一言口にすれば、一気にばらばらだったピースが組み上がる感覚が俺を襲う。俺の変化に気づいたのかオーダイルたちが俺の発した言葉に首をかしげていた。

「バンギラスってのはな、ほら、オイラが洞窟で捕まえたヨーギラスの進化系なんだよ。岩と悪の複合タイプで、すなおこしっていう、登場するだけで強制的に砂嵐状態にする特性を持ってるポケモンなんだ。しっぽもあるし、二足歩行だし、600族っていって、えーっと、全体的な能力が高いポケモンなんだ。ぶっちゃけ強いな、注意しようぜ」

これは、カポエラーの出番かな?ついでに戦闘になっても確実に動けるように準備しておいたほうがいいかも知れない、と俺はリュックを探ることにする。オーダイルとスピアーに周囲の警戒を頼んで、俺は腰を降ろした。いろいろ研究が行われていたであろう部屋のはずだから、もしかしたら論文とかアイテムとか落ちてるかも知れないからダウジングマシンの準備もしないとなとつぶやくと、こんな時に何をしているんだとでも言いたげにオーダイルが鳴いた。なんだよ、鳴き声も足音もしないわけだからこの辺にはいないんだろ?俺の問いにオーダイルとスピアーはうなずいたが、どこか納得していない様子だ。緊張した様子であたりを警戒しているオーダイルが唸ったり、スピアーがなにかの気配を感じてる気配は仕草から感じ取れないから俺は悠長に構えていられるわけだ。お前らのこと信頼してるだけだって、と笑えば複雑そうにジト目だ。今に始まったことじゃないだろうに、何を今更。さーて、じゃあ俺が準備している間にスピアーは警戒、オーダイルは先にアイテム捜しよろしくとダウジングマシンを渡した。さすがにぴこんぴこん鳴られちゃたまらないから、ランプの光だけ設定してくのを忘れない。よろしくな。

まあぶっちゃけると、野生のバンギラスはジョウト地方じゃ出てこないんだけど、とさっきの話に付け足す。重苦しい雰囲気に飲まれてしまうと何も出来ない気がしてついつい口が勝手にしゃべり始めてしまう。シロガネ山に登ればヨーギラスは出てくるけれど、実は野生のバンギラスは出現しない。サファリパークのスタッフ曰く、ランク付けされたカードに応じて解禁されるエリアの中にはバンギラスが出現するコロニーエリアがあるそうだから、いること自体の説明は付きそうだ。問題はサファリパークの敷地内にどうしてポケモンを改造するような物々しい研究所があるんだろうっていう点に尽きるわけだけども。もしかしてサファリパークが新たなロケット団の資金源だったりして、ともたげてきた疑問を払拭できない自分が悲しい。チョウジタウンの怒りの湖にいるのは色違いの真っ赤なギャラドスだ。強制的にコイキングを色違いに進化させることができる技術力をロケット団が持ってることは証明されてるわけで、ゲーム中では確か電波を研究する施設がチョウジタウン内にあったというシナリオになるわけだけども。今までシナリオをまともに進行してきたという実績が何一つないこの世界では、俺の知ってる常識や知識なんて役に立たない気がしてきた。願わくばバオバさんが実はロケット団のパトロンでした、なんて悲しい事実が露見しませんように。もしそんな事にでもなったら、ジョウト地方制覇後に楽しみにしている個体値高めのポケモン乱獲と孵化廃人の日常が一歩遠のいてしまう。・・・・・あ、そういえば個体値高めのポケモンが出現しやすいってことは普通のサファリみたいに、もともと生息しているポケモン保護のために自然公園にして運営費を稼ぐために動物園してるのとは根本的に違うんだっけ、ポケモンのサファリパークって。そうだよな、バンギラスがタンバにいるわけないよな。あー、そっか。もともとポケモンを孵化して育ててエリアごとに管理するって言う施設があってもおかしくはないわけか。野生なわけないもんな。うん。意外と幅広い分野を内包している施設なのかも知れない。サファリパークって。頼むから一部の人間がうっかりロケット団につられて裏切っちゃっただけだよー的なシルフカンパニーの展開に留めてくれ。

よっしゃ、準備完了。軽く砂を払って立ち上がったのを確認したオーダイルが俺を呼ぶ。どうした?なんか見つけた?振り返ると、オーダイルの手には何かが握られていた。アクセサリやアイテムといった微笑ましいものではないことが伺える。瓦礫の山に躓かないよう慎重に移動しながら、スピアーたちの元に向かった俺に、オーダイルが手渡してくれた。

げんきのかけら
スペシャルガード
なんでもなおし

おお、結構良いアイテム落ちてんじゃん。さんきゅーと受け取った俺は、ダウジングマシンを返してもらった。んー?さっきの気迫に満ちた形相からしてただごとじゃないと身構えたのに肩透かし。これで全部?と一応確かめてみると、一瞬だけ遅れる返答。渡すか渡さまいか迷っているのが分かる。お気に入りだから、という訳ではなさそうだ。もしそうならオーダイルは頑として渡さないし、機嫌を悪くして低く唸ってくるし、隠そうとして後退りを見せるはず。なんか本能的にやばいもんでも見つけたんだろうか。見せてみろ、と手を広げてみる。

「ほら、ちょーだいスイト。やばいかどうかはオイラが決めるから」

むしろ自己判断で取って置かれる方がこわい。オーダイルはしぶしぶ俺の手のひらにアイテムを置いてくれた。いーこだ、と笑って褒めながら、オーダイルが隠していたアイテムを見てみる。これは、アイテムというかアイテムだった物、かな。すでに中身がないビンだった。なんでオーダイルがこんなモノを俺に渡すのに躊躇するのか分からず、パッケージに目を通してみることにする。市販されてるものではないのか、ラベルが貼り付けてあるだけだ。ここの研究品なのかも知れない。とりあえず読んでみた俺は、ようやくその意味を理解して一瞬言葉を失った。え?なんでここにあんの?え?

「なあ、スイト。どこにあったよ、これ」

迷走する脳内の割に、紡いだ言葉はビックリするほど冷静だった。びくっとしたオーダイルは、あそこだ、と指を指す。状況に置いて行かれているスピアーに、照らしてくれと半ば叫ぶような形で指示を飛ばした。これは探さない手はないだろ、常識的に考えて!付いてくる足音だけが響いている。軍手がないのが惜しい。非力なのが悔やまれる。リュックから厚手のタオルを引っ張り出し、怪我しないように手でぐるぐるにした後、俺は瓦礫の中に飛び込んだ。なかなか瓦礫を書き分けられずにイライラしながら俺は懸命にオーダイルが落ちていた場所を丹念に丹念に探しまわった。もしかしたら何か有るかも知れないというわけの分からない強迫概念に突き動かされる形でひっくり返す。しばらくして、俺はようやく辛うじて破壊をまぬがれたアイテムを発見して手にした。おそらくこのケースの中に入れられて、この保管庫の中に厳重に置かれていたものなのだろう。ひっくり返った衝撃で保管庫ごとまっぷたつに両断され、施錠の意味もなさなくなってしまっているけれど、ほとんどが割れてしまい乾いた後しか残っていない中で、現存しているのは奇跡といえた。ゆっくり立ち上がった俺は、スピアーの光にかざしてみる。やっぱりラベルには、こう書いてある。

『破壊の遺伝子』

そう、はっきりと書かれてあった。

『破壊の遺伝子』は、金銀水晶限定で存在するアイテムだ。金銀水晶では容量と前作のストーリーの兼ね合いからか、ハナダの洞窟で入手できたはずのミュウツーがハナダの洞窟ごと存在しない。HGSSではハナダの洞窟は復活していてミュウツーも入手可能になっているが、ハナダシティ周辺の人達に言わせると、ハナダの洞窟は一度原因不明の崩落の後、ポケモン協会とチャンピオンリーグが再び復活させたらしい。つまりミュウツーと破壊の遺伝子の関連性は極めて濃厚だといえる。ちなみに破壊の遺伝子はかつてハナダの洞窟に行くために使った、ゴールデンボールブリッジ近くの水場を南下していく途中でダウジングマシンを使うと入手できる。ご丁寧にダウジングマシンが反応しているとコメントしてくれるお兄さんが柵の向こう側にいるから、気付いた人も多いはず。効果はいわゆる混乱つきの剣の舞だ。攻撃力がぐーんと上昇するかわりに混乱状態になる。具体的には攻撃力を2段階アップさせる。ポケモンはアイテムを1つしか持てないから、破壊の遺伝子をもったポケモンは他の混乱を回復させるきのみを持たないので、事実上諸刃の剣となる。でも当時はケンタロスに持たせて大博打、みたいに破壊力目当てで結構使ってる人がいたらしい。剣の舞みたいな能力値アップの技を使えばいい話だけど、1ターン消費するかしないかの違いは歴然だ。上昇した能力値のまま1ターン目から相手に技をぶち込めるわけだから、成功したときは爽快だろう。失敗したときの反動ダメージはあんまり考えたくないけど。そんなロマンいう名の魅力あふれるアイテムだったらしい。表現が間接的なのは、俺が当時レベルと高威力技のゴリ押しが当たり前だった小学生で、バトルに戦略もクソもなかったことと、混乱状態になるという事実が目について使えないアイテム認定していたからだ。あと一品物だったから勿体無くて使えなかったってのもあるけど。この情報源は、ソウルシルバーをプレイするにあたり、ハナダシティで金銀水晶時代と全くなじことをいうお兄さんがいたから、わくわくしながらダウジングマシンを使った姉が、なんで金の玉が落ちてんだよと憤慨の電話をよこしたからに由来する。30分ほど延々とこの仕様変更についての考察を聞かされた俺は、当たり前だろと切ったのを覚えている。今、そんなアイテムが復活したら、「マイペース」みたいな混乱状態を無効化にするポケモンが始まり過ぎて困る。幸いなのは初代の瞑想みたいに、攻撃と特攻を2段階上昇させるなんてとんでもない性能じゃないことと、アイテム固定の弊害が今でも存在していることだ。まあ、今まさにこの手にあるわけだけど。まさかの掘り出し物ににやにやせざるをえない。俺の態度に頭がいたいのかオーダイルは小さく目を背けている。

「心配ないって、使いどころを間違えなけりゃ大丈夫さ。もちろんお前らに使っても安全かどうかくらい調べるってば」

そういう問題じゃない?あはは、分かってるってば。何時までも現実逃避は駄目だよな。
オーダイルとスピアーを呼んだ。そして、静かに告げる。

「やっぱここ、ロケット団と関係あるぞ。気を引き締めて行こうぜ」

慎重にビンをタオルに巻きつけて、リュックの大切な物ポケットの中にしまい込む。本当なら道具ポケットの中に入れておくほうが正しいんだろうけど、これ以上のロケット団がここに関係しているっていう証拠品はない。クリスもブラックも大丈夫だろうか。そんな疑問が頭をかすめた。今まですっかり忘れてたというわけではない。断じて全くこれっぽっちも。

脱走した超ド級のバンギラスが『破壊の遺伝子』を使われたかもしれない、なんていうとんでもない予想ができちまっても、言葉にしてはいけない。現実になってしまいそうな気がして、必死に俺たちは頭を振った。言うなよ、言うなよ、と互いにアイコンタクトして頷きあう。微妙な沈黙があたりを支配する。異様なほどの静寂が嵐の静けさを思わせるようで気が遠くなった。

多分、何も知らなかったら、こうなってたと思う。さーて、クリスとブラックを捜すために、研究所内を冒険だ。何かあるとまずいから戦闘準備を怠らずに、警戒しながら進もう。レポートを書くのを忘れずに。あ、すっげーなんか暴れた後があるなあ、注意しないと。この部屋は休憩室かな?休憩室は安全地帯のはずだから入るとするか。体力満タンにしたいから回復させるか。その前にトイレはどこかな?その先にいたとか、究極の初見殺しじゃねーか。

俺の頭の中では、偽100階のドアにあるアイテムルームに騙されて突撃したときの衝撃がよみがえる。入りますかの選択肢のあとにどこかで聞いたことがあるピキーンって音がなるのは卑怯だと思うんだ。シンボルに触れただけで主人公の頭を噛み砕き、強制ゲームオーバーになる電子制御キマイラが、紫色の羽を揺らしてその真っ赤な体の3分の2もある巨大な大アゴで真っ白な牙を打ち鳴らしている。後ろのひよこ壊さないと強制復活するんだよ、だれか壊せええええ!

ダメだ、やめとこう。これ以上トラウマ製造機を増やしちゃいけない。若干引きつったまま、俺は行こうぜと二匹に告げた。これなんてバイオハザード?かんべんしてくれよ、もはや別ゲーじゃねえか。


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