ずるいじゃない。
わたしを置いて行くなんて。


私を取り巻く耳障りな声。
歓喜と、そして安堵を含んだ音色。

ばかみたい。
そんなはずないじゃない。

だって、にいさんは――……








小さい頃に見た光景。
幼いまま心の中で悪態をついた記憶。

忌々しげに私を見る目。






私が最初で最後に見た片割れは、一人の氷女の手を離れ、遙か彼方、地の底へ吸い込まれて消えた。
















生きて会いに行くから。
だから、死なないで。






To be continued.()

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