ずるいじゃない。
わたしを置いて行くなんて。
私を取り巻く耳障りな声。
歓喜と、そして安堵を含んだ音色。
ばかみたい。
そんなはずないじゃない。
だって、にいさんは――……
小さい頃に見た光景。
幼いまま心の中で悪態をついた記憶。
忌々しげに私を見る目。
私が最初で最後に見た片割れは、一人の氷女の手を離れ、遙か彼方、地の底へ吸い込まれて消えた。
生きて会いに行くから。
だから、死なないで。
To be continued.(
←
)
← |
→
×
「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -