緑谷くんが、先着で合格なら同校同士で潰し合いはないむしろ手の内知った仲でチームアップが勝ち筋…!と言うが、爆豪くんは遠足じゃねーんだ!とキレながら一人行ってしまい、轟くんも大所帯じゃ力が出せねえと行ってしまった。


「単独で動くのは良くないと思うんだけど…」
「何で?」
「だってほら…僕たちはもう手の内バレてるんだ。さっき僕が言った勝ち筋は他校も同様なワケで…学校単位の対抗戦になると思うんだよ。そしたら次はどこの学校を狙うかって言うと…」
「なるほど、手の内バレてる私たち…」


カウントが終わり、スタート!の合図が鳴る。


「私たち"雄英高校"ってワケだね…!」


そうすると速攻で私たちは他校に囲まれる。
緑谷くんはうん!と言い、降ってくるボールを全員で避ける。
なんて事はない。こんなボール当たるような子はうちのクラスにはいない!


「ほぼ弾くかァー…」
「こんなものでは雄英はやれないな」


傑物学園の人たちが私たちに狙いを定めて攻撃を仕掛けてくる。
私は盾を作り出してボールを塞ぐ。


「離れろ!彼ら防御は固そうだ。割る!


傑物学園の黒髪の人が、膝をついて手を地面につける。
何かやる気だ…!


「みんな、気をつけて!」


私が叫ぶと気がついた数名が身構える。

最大威力…と傑物学園の彼が言うと、地面が揺れて、粉々に割れた。


「無茶苦茶するなァー!」
「うわあっ!」


地面が形を変えて視界が悪くなり、皆とはバラバラに分断された。

じゃあ私に出来ることは?


「……うん」


腰に着けたそれらに触れる。
新しいアイテムのお披露目タイムと行こうじゃないですか!!







するりと岩と岩の間をすり抜け、人目につかないように高い位置にやってきた。
上から見るとクラスメイト達はやはり綺麗に分断されてしまっているようで、一人で何とか戦っている子もいる。
私はそういうクラスメイトのサポートをするために、スナイパーライフル型サポートアイテムに自身の個性で作り出したガラスの弾を込める。
ちなみに発目さんとパワーローダー先生の合作だ。


スコープを覗いて、撃ち抜いていく。


打った後はこそりとすぐにその場を離れる。
どこから打っているか場所を気付かせない為だ。

それを何度か繰り返してクラスメイト達の援護をしていると、後ろに気配を感じる。


「雄英の人はっけーん、こんな所で寝そべってちゃ危ない、よっ!」


男の子の声が聞こえてすぐに体制を整えると、彼の個性なのか急に私の体が自分の意思とは無関係に動き出した。


「君のこと知ってるよ!体育祭3位のガラス使い!身体の動き変なことになってるでしょ?これ僕の個性!ははっ!これじゃあ天下の雄英も負けちゃうね」


何となく物間くんを連想させるような子だなあと思っていながら身体を動かす。
右手を動かそうとすれば左手が。
前に歩こうとすれば後ろに。


…なるほど、動きを反対にする個性。
理解すれば後は早い。


私は頭で常に反対を意識して、何とか腰からスッともう一つサポートアイテム…ピストル型のアイテム取り出してその不自由な身体のまま狙いを定めて……。



「BAN!」



撃ち抜く。


「っ!?」


男の子の左肩に命中すると、不自由な身体の動きが解けた。


「よ、よく動けたね…ありえないでしょ!?動きが全部反対になってたんだよ!?」
「だからその反対をしただけだよ」


BAN、と今度はしっかり額にぶち当てて、気絶させる。
直ぐに私の背後に二発。
機会を窺っていたらしい男の子がもう一人倒れた。


…ナイフは振りかぶる手間があるが銃は引き金を引くだけでいいのが無駄なタイムロスを省けて良い。


失神している二人にボールを当てると、自分につけているターゲットから通過者は控え室へ向かって下さいと声が聞こえてきた。


…他の皆は大丈夫だろうか。
もう控え室にいるのかな、と半ば不安になりながら控え室へ向かった。



76 白熱!各々の実力!
×
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -