1棟1クラス、右が女子寮で左が男子寮に別れている。
女子寮と男子寮は一階の共同スペースのみ繋がっていて、各階行き来することはできないようだ。


「広キレー!そふぁああ!」
「わー!テレビもあるよ!」

きゃいきゃいと三奈ちゃん透ちゃんと騒ぐ。

「中庭もあんじゃん!」
「豪邸やないかー」「大丈夫か麗日くんッ!!」

皆興奮半分で寮の中を見て周る。
ここで生活するのかー、と少し楽しみになってきた。


食堂、風呂洗濯は一階、部屋は二階から1フロアに男女4部屋ずつの五階建て。
一人一部屋、エアコン、トイレに冷蔵庫、クローゼット完備。ベランダまでついている!

贅沢だ〜。
寮っていうくらいだからもう少し残念な感じかと思っていたらさすが天下の雄英である。


ちなみに私の部屋は五階の百ちゃんの隣だ。


「とりあえず今日は部屋作ってろ。明日また今後の動きを説明する。以上解散!」
「「「ハイ!」」」


よぉーし、部屋を片付けるぞー!
私は気合を入れて自室へ向かった。






部屋を一通り片付け、服や物を収納していく。

「これは…ここ」

手のひらサイズのガラスの靴を、サイドボードに飾る。

よし、これで完璧!とにんまりしているとコンコンと部屋がノックされた。
外に出ると百ちゃんと三奈ちゃん、透ちゃんが立っていた。

「なまえさん、お部屋は出来ました?」
「うん、今できたところだよー!」
「ねぇねぇなまえちゃん!三奈ちゃんと話してたんだけどね、お部屋披露大会しない!?」
「男子の部屋も見に行こうよ!」
「おお!いいねー!」


ということでお茶子ちゃんと響香ちゃんも呼んできて、皆で一階に降りる。
共同スペースには男子たちがすでに荷ほどきを終え少し疲れた様子でソファーに集まっていた。


「男子部屋できたー?」
「うん、今くつろぎ中」
「あのね!今話しててね!提案なんだけど!お部屋披露大会しませんか!?」







そして、始まったお部屋披露大会という名の男子の趣味嗜好がバラされてしまう大会。

緑谷くんのお部屋はオールマイトグッズいっぱいのオタク部屋。
常闇くんの部屋は全体的に黒くて暗かったし、青山くんの部屋はやっぱりキラキラしていて、尾白くんの部屋は一番普通な感じだった。
飯田くんの部屋は難しそうな本と眼鏡がたっくさんあって、上鳴くんの部屋は手当たり次第なチャラ部屋。口田くんの部屋にはウサギが居て可愛かった。


ここまで女子たちは皆各々好き放題に言っていたせいか、男子が釈然としねえと言い出す。


「男子だけが言われっぱなしっていうのは変だよなァ?"大会"っつったよなァ?なら当然!女子の部屋も見て決めるべきじゃねえのか!?」


峰田くんがそう言う。けど、私たち君の部屋見てないよ。何となく怖くて見れないよ。18禁なものありそうで見れないよ。


「誰がクラス一のインテリアセンスか全員で決めるべきなんじゃねぇのかぁ!?」



71 お部屋披露大会
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