《中学からちょっとした有名人!堅気の顔じゃねぇヒーロー科爆豪勝己!!》
《対…》
《俺こっち応援したい!!ヒーロー科麗日お茶子!!》
私もお茶子ちゃんを応援するよ!
思わず気合が入ってぐぐっと姿勢が前のめりになる。
「なまえちゃん、姿勢が悪くなっちゃうわよ」
「わあ!つい力が入って…ありがとう梅雨ちゃん」
「そうよね…お茶子ちゃん…どうなるかしら」
私も皆も、決して彼女を侮っているわけじゃない。
ただ、相手が悪すぎる…!
誰が爆豪くんの相手でも身構えてしまう。
それほどまでに爆豪くんは個性もすごいが運動神経反射神経のどれを取っても頭ひとつ抜けている。
…ま、まあ私も負ける気はしないけどね!?
そして、二人の戦いが始まった。
お茶子ちゃんは何度爆破されてもめげなかったし、そんなお茶子ちゃんの実力を理解して手加減も油断もしなかった爆豪くん。
しかしお茶子ちゃんはキャパオーバーになってしまい、倒れて戦闘不能、爆豪くんの勝利となった。
戦いを見ていただけなのにどっと疲れた。
「緑谷くん…お茶子ちゃん大丈夫かな…」
「うん…」
大丈夫なわけ、ない。
あんなに本気で戦ってたんだ。
本気で1位狙ってたんだ。
お茶子ちゃんのところへ駆け出したい気持ちをぐっと堪える。
今はきっと、一人にしてあげたほうがいい。
「じゃあ…僕も行くね」
「二回戦、頑張ってね!」
「ありがと、みょうじさん」
そういえば緑谷くんの二回戦の相手って…轟くんか…!
轟くんは緑谷くんに宣戦布告してたしすごく気になる戦いだなあ。
「何か心臓に悪いよね、このバトルってさ!普段仲間同士なのにライバルでもあって…」
「確かにそうだな…だが皆本気でやっている!みょうじくん!次は俺たちも敵同士だ!全力でやってくれよ!」
「それはもちろん!」
飯田くんとニッと笑い合う。
「二人まだ始まっとらん?」
「あ、お茶子ちゃ…」「うら…」
二人して固まった。
目を腫れぼったくさせたお茶子ちゃんにびっくりして。
「目を潰されたのか!!早くリカバリーガールの元へ!!」
「行ったよコレはアレ違う」
「違うのか!それはそうと悔しかったな」
「お茶子ちゃんの試合、すごく勇気をもらったよ」
「ありがとなまえちゃん」
《さあそろそろ始めようかあ!!》
次の戦い…
緑谷くんと轟くんだ…!
私は思わず固唾を飲む。
《今回体育祭両者トップクラスの成績!!まさしく両雄並びたち今!!》
《緑谷vs轟!!スタートォ!!!!》
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32 爆豪vs麗日