「お疲れー!あ、飯田くん次か」

飯田くんのいなくなった席を見て、緑谷くんとお茶子ちゃんが振り向いて手を振ってくれた。

「なまえちゃんお疲れ様!」
「お、お疲れ様!」

近くの空いてる席に適当に座る。

「なまえちゃんのガラス、いろんな形を作れるのね」

梅雨ちゃんが顎に指を添えながらケロと鳴く。

「細かい形まで割と自由自在に作れるよ!ただ細かすぎるとすこーし時間かかっちゃうけどね、こんな風に…んんん」


手のひらに、フィギュアサイズのオールマイトのガラスの置物を作り出す。


「えっ!すごっ!?ええー!みょうじさんこれ!もらってもいい!?」


興奮している緑谷くんに気圧される。
どうぞとガラスでできたオールマイトフィギュアを渡すと嬉しそうに眺める。


「緑谷くんオールマイトの大ファンだったね。時間経つと消えちゃうんだけどね」
「そうなんだ…」


がっかりした様子だった。
申し訳ない。


「あ、飯田くんの試合始まるよ!」


サポート科の発目さんとの戦い。
どうなるのかとワクワクしてみれば、飯田くんは終始発目さんに翻弄されっぱなしだった。

それもそのはず、彼女は自分の作ったサポートアイテムを飯田くんにも使用させ、バトル…もといサポートアイテムのお披露目会と化していた。

そして一通りプレゼンし終わった彼女は何も言い残すことはないと言わんばかりに自ら場外…。

騙したなあああああ!!という飯田くんの叫び声が会場にこだました…。
哀れ。


「っし…そろそろ控え室行ってくるね」


お茶子ちゃんが、席を立ち上がる。
その様子は思い詰めているように見えた。


「お茶子ちゃんの相手…爆豪くんだったっけ…」
「ウチなんか見たくないなー」
「そうね…不穏な組よね」

響香ちゃんと梅雨ちゃんも心配そうだ。



そしてその後、青山くんと三奈ちゃんの戦いは三奈ちゃんが青山くんのベルトを酸で溶かして隙をついてアッパーで勝利。


常闇くんと百ちゃんの戦いは常闇くんの先手必勝。百ちゃんの準備した武器や防具を使わせずに場外に。


切島くんと鉄晢くんは二人似たような個性で殴り合い引き分けの末、腕相撲で切島くんが勝った。



31 皆の闘い
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