《残り時間役1分!!轟フィールドをサシ仕様にし…そしてあっちゅーまに1000万奪取!!とか思ってたよ5分前までは!!緑谷なんとこの狭い空間を5分間逃げ続けている!!》


残り1分…!
遠くに轟くんの氷の防壁が見える。
なるほどあの中で緑谷くんチームと戦ってるのか…逃げて続けてるなんて凄いな!


「ま、こっちも逃げ続けてるけどッ!」


B組の女の子チームからの攻撃をかわしながら走る。


「心操くん!狙うなら"あの"チームだよね!」
「ああ…そろそろ行くよ」


私たちが現在3位の鉄晢チームに狙いを定めてゆっくり動き出す。


そうこうしている間に、緑谷くんのハチマキが轟くんに奪われたとプレゼント・マイクが実況する。会場からもわあっと歓声が上がり、注目がそちらに向かう。


そしてあと少し先に鉄晢チーム。


《そろそろ時間だカウントいくぜエヴィバディセイヘイ!10…》


静かに後ろから近付く。
ねえ、と心操くんが鉄晢チームに声をかける。


「「「あ?」」」


チーム全員が一斉に振り返った。


…かかった!!


「ハチマキを渡せ」


《3!》

洗脳にかかった鉄晢チームが、従順にハチマキを外し…

《2!》

心操くんが受け取った!


《1…!!タイムアーップ!!》


「よっし!」
騎馬を崩してガッツポーズ。

…あ、青山くん洗脳から解くの忘れてた。


《早速上位4チーム見てみよか!1位轟チーム!!2位爆豪チーム!》


「いやあ、時間ギリギリすぎてハラハラしちゃった」

心操くんはニヤリと笑った。


《3位鉄て…アレェ!?オイ!!心操チーム!!?》


「ご苦労様」
「はーい」

心操くんに手を振る。


《4位緑谷チーム!!以上4組が最終種目へ進出だああーーー!!!》


そしてくるりと振り向く。

「尾白くん、青山くんごめん!!二人が洗脳されてるのに私手を貸しちゃって…」

尾白くんはいやいやと手を横に振った。
青山くんは放心していた。

「洗脳…なるほど。」

尾白くんが顎に手を当てて感心している。

「ごめんね…」
「みょうじさん、謝らないで。洗脳されてたけどぼんやり途中の会話とかは聞こえててさ。"捨て駒なら許せない"って言ってくれたの嬉しかったよ」


尾白くんはそう言ってくれたけど、クラスメイトが利用されているのを知りつつ止められなかった後ろめたさが拭いきれなかった。


《1時間ほど昼休憩挟んでから午後の部だせ!じゃあな!!》



25 騎馬戦決着
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