マキナはくっそめんどくさい。けども、傍のレムちゃんはめんどくさくはない。なんでマキナにずっとついてんのか謎なくらいいい子だ。でも、これをレムちゃんにいってしまうと彼女は悲しむからわたしは口をつむぐ。レムちゃんってマキナのこと好きだよね。マキナもレムちゃんのこと好きだよね。興味はないけど、冷やかし対象としては最適だとおもうよキミたち。

「フウコは結局私たちとは違うもの」

レムちゃんはわたしにそう告げた。いきなりのことだったが、なんとなくわかった気がする。死ぬのは怖いけど、ここにいるからにはやらなきゃいけないんだ。やっとそうわかったのに、また初めからだ。

レムちゃんの瞳はとても真っ直ぐで、決して自分にはマネできないと思った。ああ、そうか。命をかけてる人間はこういうことを言うんだ。色々と彼らと絡んで自分が未熟者であったということが浮き出た。いや、わかってたことだけども。だけども、彼らを見ていたら到底わたしには命をかけることなんて出来そうにない。本当に死ねるのか。この世界のために死ねるのか。そう問われたら今のわたしは迷わず首を横に振るだろう。そんな度胸なんて、ない。どうすればいいか、試行錯誤した結果一つの案が浮かび上がる。

そうだ、逃げる前に辞めてしまおう。

全てを放り投げて、戦わずに平穏に暮らそう。

現実逃避なんて、今更遅いのに。我ながら気づくのが遅かったな、と苦笑いした。



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -