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さっきの会話からして、5人ともあまり料理が得意ではないらしい。じゃあ残る3人はと言うと。

「そこそこ」

全員がこの回答だった。1人できればラッキーぐらいの気持ちだったので、大ラッキー。俺も少しぐらい料理練習しておけば良かったな。
程なくしてバーベキューエリアに到着、区画内のどこを使っても良いと言うので適当に空いている場所にグループで集まる。前方で道具を受け取りに来るように指示があり、2人組の前川(まえかわ)と西岡(にしおか)がすぐさま向かう。早くに受け取った人たちの様子を見ていると思いのほか量が多そうだったので、後から2人を追いかけた。

「あ、堰」

西岡が俺に気づくと変な顔をする。噂話の相手が現れたみたいな。

「手伝いに来た」

「そっか。今ちょうど堰の話してたからビビった」

前川が苦笑気味に、でもあっけらかんと言う。本当に俺の話してたんだな。

「なに?」

「でかい2人さ、 あれ大丈夫?」

でかい2人……健助と蕗口だろうか。健助は威圧感があるので大きく見えがちで、蕗口は健助よりは少しだけ低い。どちらも180かそれに近いぐらいはありそうなので、平均程度の俺たちに比べれば確かにでかい。

「大丈夫ってなにが?」

聞き返すと2人が顔を見合わせる。

「ほら、やっぱり気づいてないんだよ」

「まじか……」

あの2人がなんだと言うんだろう。







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bkm







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