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フェイくんの話によると。

過去に飛ぶためのタイムホール?ごめん、そこらへんは全然わからないけどとりあえず。

なんかいつも以上に調子が悪くて、試しに天馬が手を突っ込んだらしい。

馬鹿でしょあなた。
まあ天馬だから許す。

それで、フェイくんが慌てて天馬の手を離したら、私も一緒に来てしまったようだ。


つまり。
ここは2070年の世界であると同時に、私は二次元と三次元の壁を越えてしまったことになる。

冷静に考えると、いつもはっきりと血管が見えていた私の手はアニメみたいに綺麗な肌色がむらがない。

風景もよくよく見たら何度も見た雷門中のグラウンド(中の方)で、芝生とかもリアルだ。


そして私は鏡を見た。ら。
見事にイナゴ…っていうかアニメのキャラになっちゃっていた。

夢のような感覚で、もう死ねる勢いだった。最高。


…とまあ私の話はどうでもいいとして。

一応私もどうやってここまで来たのかを話した。

あと、イナゴに出て来るキャラ(とはさすがに言えないから、雷門中の人達と言っておいた)は大体知っているってことも。


「じゃあ、名前は異世界の人ってことだね。」

「まあ…そういうことかな。ねぇ、私って帰れるの?」

そうそう、これが一番重要。
ここがいくら幸せな世界だとしても、帰れなきゃ意味がない。

フェイくんは悩んで悩んだ結果、ワンダバと連絡を取ることにした。


「…うん、そういうこと。…えええええっ!?!?」

「う、うるさいよフェイ!!」

「ご、ごめん天馬、名前。」

「…ま、まさかの…帰れないフラグ…?」


フェイくんはワンダバと会話を終わらせ、非常にいい笑顔で私の肩に手を置いた。

「…これから、帰る方法探そっか!!」

「嘘おおおおおっ!?!?そんなんありかよおおおおお!!」


グラウンドに私の声が響いたとか。






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