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1.5





今朝秋姉が名前にお小遣と服をあげてた。

俺にもお小遣ちょうだいよと言ったのにダメって言われた。

名前だけずるいとフェイに愚痴ったら笑ってごまかされた。



でも名前は、この世界の人じゃないし第一持ち物が自分の登校用バッグのみだから仕方ない。

…にしても、ちょっと贔屓されてない?


と疑問に思った俺は思い切って影山、狩屋、剣城、信助に相談してみた。


「変な人っていうのは既に知られてるからみんなあんまり積極的に話したりとかはないけど、たしかに贔屓されてるよね。」

「なんだかんだ言って、頭いいし、いい奴だしな。」

「俺を見るなり抱き着いて来ようとするのは迷惑だが、マネージャーとしては結構いい。」

「まさか剣城、名前のこと好きになったの?」

「んな訳あるか。」


とりあえず、名前が贔屓されているのはみんな認めるようだ。

葵も気に入ってるみたいだし、今度遊びに行くとか言ってた。






部活中、信助と練習していると信助がパスを失敗してしまいボールをこぼしたので取りに行った。

ボールはマネージャーとか監督とかのいるベンチの近くに転がった。

「あっ!!ゴメン天馬!!」

「大丈夫、今取りに行くよ!!」


ボールを拾おうと近くに行くと、葵が名前に話しかけていた。

よく聞こえなかったけど、所々聞こえてきた。

「…付き合って…」

「…え?」


ちょっと待てよ、え、今葵…名前に告白した…!?

「い、いいの!?こんな変人と!?」

「変人は関係ないよ。名前ちゃんじゃないとダメなの。お願い!!」

「私じゃないとダメ…?」


ちょっ…ス、ストーップ!!!
今部活中だよ!?

な何告白してるの葵!?
っていうかレズだったの!?


「もちろん!!」


えええええお、OKだと!?

「ちょっと天馬ー!!何やってんの!!早くボール取ってよ!!!」

「あ、ご、ゴメン信助!!」


いけねっ、ボール取って早く部活に集中しなきゃ!!

すぐさまボールを取って信助の元に行く。


でも集中できなくて、今日はすこぶる調子が悪かった。




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