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波乱の自己紹介が終わり、やっと練習が始まった。

「剣城ーっ!!」

「…なんだよ。」

剣城を呼ぶ声を聞き付け、思わず視線がそっちを向く。

見れば、天馬が剣城を呼んで何かいろいろ話している。

あの二人練習中もよく一緒にいるな…。

まあホーリーロード以来かなり仲いいしな。


そして私も今すごく見られてます。

…茜ちゃんから。

「あの…あ、茜ちゃん?」

「うーん…。」

なんか私を見て怪しんでる。

茜ちゃんはやたら鋭いから、怖いなぁ…。


「ねぇ、名前ちゃん。」

「はい。」

「ちょっと気になってたんだけど…。」

な、何を言われるんだろ!?

「…今天馬くんと剣城くん見てたよね?その前には狩屋くんと霧野くん。」

「…はい。」

「…やっぱり。」


それだけ言うと、茜ちゃんはケータイを取り出して調べ始めた。

「ん?何調べてんだよ、茜。」

水鳥ちゃんも茜ちゃんがいきなり何かを調べ始めたのを見て疑問に思って聞いたけど

「あとでのお楽しみ。」

と言って笑ってはぐらかされた。

ぬう…さすが茜ちゃん、そういうのは得意なんだな。







「練習は終わりだ!!気をつけて帰れよ!!」

円堂監督が言うと、みんなもお疲れ様でしたと声を掛けて着替えようとする。


「ちょっと待って。」


茜ちゃんがいきなりしゃべって、みんなは茜ちゃんを見た。


「名前ちゃんの秘密がわかったの。」

「えっちょっと、あ、茜ちゃん!?」


な、なんだと…!?
私の秘密ってなんだよ!!


「ずばり、名前ちゃんは!!」


と言ってパソコン画面をこちらに向けた。

…こ、これって!?


「腐女子かヲタクです!!」

「きゃああああああああああっ!!!!!あああ茜ちゃんやめてえええええ!!!」

ばれちゃった…ヤバいよ、ばれちゃったよ…

「ふじょし?」

「えっと…男性同士の…。」

「よ、読み上げない!!」

よく見たらそれw○kiじゃんか!!
あるんかい!!!

「名前ちゃんは少しおかしいと思ったの。剣城くんのことを好きって言う割には、ちょっと違うって言ってたし、天馬くんと剣城くんだけじゃなくて狩屋くんと霧野くんも見ていたから、調べてみたら、こうかなぁって。」

「なんだと!!」

「お、俺もかよ!!」

「茜…そんなこと調べてたのか?」

「うん。」

ほわーんと柔らかく言ってるけど、私には大ダメージ。

「つまるところ、簡単に言えば…。」

みんなはパソコン画面から私に顔を向け、引き攣らせながら言う。

「ただの変態じゃねぇか!!!!!!!!」

「テヘペロごめんなさい!!!」


サッカー部の人達のツッコミが私に鋭く刺さった気がした。


(私もうオワタ\(^p^)/!!!)





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