「先輩先輩」

「ん?なん?」

「ピザって10回言うて」

「え、なんで」

「いいから」

「めんどい」

「……」

「すいません言うんでそんな目で見るんやめてや。えーと?ピザピザピザピザピザピザピザピザピザピザあ、11回や」

「先輩先輩、ここなんだ」

肘を指差し

「は、財前馬鹿やん」

「(絶対ひっかかる)」

「膝に決まっとるやろ!ぷーくすくす」

「……予想通りでつまらん上になんやムカつきますわ」

「は?」

「ちなみに膝やなくて肘」

「え、わ!ほんまや!うわめっちゃハズいやん何これ催眠術!?」

「先輩10回ゲーム知らんのですか?」

「あ? 10か……なに?」

「10回ゲーム、今やったやつすわ」

「あー……あ、あたしも今思いついたんやけどやってええかな」

「(多分しょーもないやつやろな)なんすか」

「君の好きなもの10回言うてみ」

「……ぜんざいぜんざいぜんざいぜんざいぜんざいぜんざいぜんざいぜんざいぜんざいぜんざい、」

「じゃあ君の名前は?」

「ざいぜん」

「……」

「……」

「え、いやいやいや」

「こっちの台詞やろそれ」

「え、だって、……え? おかしいやん今のはぜんざいって答えるとこやんなんで普通に答えんねん」

「自分の名前でひっかかるアホおるなら見てみたいわ」

「な、なっとくいかん……」

「あんたアホやろ」

「先輩に向かってアホとはなんや!!」

「ほんまのこと言うただけですわ」

「あーもー!」

「先輩先輩」

「今度はなんや!」

「ぜんざいって10回言うてみ」

「(これはあたしの丸パクする気やな! ぜんざい10回言わせた後にじゃあ俺は?って聞くつもりに違いないわ。ハッばかめ! あたしがひっかかると思うなよ! きっちりざいぜん!って答えたるわ!)ぜんざいぜんざいぜんざいぜんざいぜんざいぜんざいぜんざいぜんざいぜんざいぜんざい!!(さぁこい!)」

「じゃあ先輩が好きなんわ?」

「ざいぜん!!……………は」

「先輩って案外大胆なんすねー、いやー光くん照れてまうわー」

「は、へ?」

「ま、俺も先輩んこと好きやし。付き合ったってもええで、名前せんぱい?」

「な、な……な」

「まさか断るんちゃいますよね」

「……」

「(放心状態や)ぼーっとしとると襲われるで、俺とかに」



ちゅ



「!?」

「はは、アホ面」

「ざ、」

「ん?」

「財前なんて大好きだばかやろォォォ!!!」



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