泣く、ってなんだか零れていくみたいで嫌い。
胸のつかえとか嬉しさとか悲しみとか、そのときの感情が零れて消えちゃう気がするから。
だからあたしは泣くことを止めた。全て自分の中につなぎ止めて決して零れないように、忘れないように。





「……え、なに、なんで泣いてんの」
「う、っうるせえよ」
「ごめん引く」
「お前が泣かないから変わりに泣いてやってんだろーが!」
「……そういうのいらないし」



どうやらあたしが泣かなくても修兵が泣くことによってあたしの悲しみは零れていくようだ。それじゃあたしが泣くの止めた意味ないじゃない。なんでホントは泣きたいのに、あたしは我慢してるのにあんたが泣いてんのよバカじゃないの、



「ホントばか、」
「うるせー。お前が泣けば俺は泣かなくてすむんだよ」
「、ばか」
「はいはい」
「ホ、ント」




零れた気持ちを修兵が舐めとる。それからあたしにキスして、あぁ、なんだ。こうしたらちゃんともどってこれる。


二人して泣いてるのがなんだかおかしくて二人で目を合わせて笑った。




君が泣いたから





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最近たくさんの拍手を頂いて泣きそうな私です
皆さんほんとにありがとうございます
そしてアンケートのほうも参考にさせていただいてますありがとうございます
そしてテスト真っ只中な私です/(^o^)\

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