オールバックな木手君 | ナノ
計画的に


別のお嬢様です。


「明日から宜しく頼みます。」

柔らかく微笑む私が担当する事になったお嬢様。穏やかな性格でご友人も多いそうですが…今すぐそう思った過去の自分をボコボコにしてやりたいです。

「やったぁぁぁっ!水も滴るいい男っ!写真もバッチリとか私天才っ!」

「…何のお遊びですか?お嬢様。」

お嬢様らしからぬ、力強いガッツポーズで起き上がるお嬢様。
その手にはご愛用のカメラが、しっかり握られています。常日頃から写真がお好きで、よく私も撮らせてねと頼まれ、断る理由もありませんでしたからお好きなだけとは言いましたが…まさかこんな手に出るとは。注意した方がいいとコックからも言われていましたが…かなり計算外な行動ですね。
のんびりおっとり優しい性格は仮面でしたか…。

「よし、これで第一段階クリア。」

「お嬢様。少々宜しいですか?」

「よろしくなくってよ〜。今日は忍お姉様とお茶会ですもの。」

「…おっしゃる通りで御座います。」

嬉々としてクローゼットから洋服を選ぶお嬢様。…何故か怒れない。評判も良く成績も上々で、嬉しそうに写真を撮る姿は…不本意ながら可愛らしくていらっしゃいます。

「木手さんはお着替えなさい。」

誰がやったと思ってんですかこのお嬢様は…。

「冷えてしまいますもの。」

「では、お言葉に甘えさせて頂きます。」

このアマ後で沖縄武術泣くまで叩き込んでやる―そう思ったのは内緒です。

「風邪をひいたらひいたでいい被写体になるけどどうせならインフルエンザで完全に高熱出してる方が売れるしねぇ。」

こんな事をお嬢様がおっしゃっていたなんて…知りませんでした。

次はホストな木手君!

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