オールバックな木手君 | ナノ
癒される


先日、友達と遊びに出た。私も友達も酒には弱いし詳しくなんてない。なのにどっから仕入れたんだかイケメンいっぱいいるんだよぉ!とホスクラに。
…普通に、イケメンじゃないホストって居ない気がする。素面の今なら断言しよう!
…このベッドで、いつ、合い鍵を作って入り込み、気持ちよさそうに寝てる無駄にイケメンな…元ホストで現在の彼氏との出会いは悪友の所為だ。
と、言うかね。このベッドシングルなの。私はこれから仕事なの。抱き枕にすんなぁぁぁ!!と渾身のアッパーをかましたくとも…がっちり押さえ込まれて永四郎が起きてたら間違いなく食われる。
…詳しくは聞かないで下さい。で、現在進行形で私は永四郎の抱き枕。
頭突きしようにも悔しいが永四郎はでかい。ムカつく位でかい。無駄にでかい。なので胸板に頭があって足はバッチリ絡めてある。
…ラブラブバカップルの朝か。確かに永四郎はホスト辞めていきなり起業しやがったよ。しかもそれがやたらと上手く行ってるみたいだよ。
でも、忙しくて一緒にご飯食べたり出来ないんだよなぁ…と思うあたり私は永四郎に首ったけなんだ。大きな手も、時々微笑んでくれる顔も。大好きなの。

「永四郎、朝だよ。放して?」

聞こえてやがるこの野郎。二割増で力込めやがった。

「霧栄…今日は、休みです。」

「悲しい休日出勤って知ってる?」

あんのハゲ上司…自分のミス押し付けやがった。おかげで永四郎と1日まったりのんびり、永四郎の好きなシューベルト聴きながらコーヒー飲んで、一週間の我慢を解消する訳にもいかなくなった。

「早く、帰ってきて下さい。」

額に口付けられてなんかもう仕事休みてぇ。そんな訳にもいかないから、ちゃちゃっと仕事して、スーパーにゴーヤー売ってたら買おう。永四郎の大好きなチャンプルーは作り方覚えたから。
緩んだ腕から抜け出して、仕事へ足早に行った。


帰ってきたのはお昼過ぎ。いやーエクセル様々だ。永四郎は休日なのに落ち着かないからって髪の毛セットしてるんだ。
ラフな格好だけど…また絵になるのがムカつく。

「ただいま…」

「お帰りなさい、霧栄。」

あぁ、もう本当に永四郎大好き。疲れてる時に限ってすっごく優しく笑ってくれるの。
半同棲になるのかな?休日だけ一緒って。

「ゴーヤー、買ってきたよ。」

「おや、ありがとうございます。お互いに疲れていますし、2人で作りましょう。」

こんな永四郎が笑顔振りまくホストだったなんて忘れそうだよ。

今回の木手くん。

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