ゴジラの子供達 | ナノ
教育的指導



リストアップした面子は…どいつもこいつも中2病引きずったセリフを言ってる奴らばっかりだった。

「リズムに乗るぜ!」

不覚にも泣きたくなった。色んな意味で。未だに言ってるのか、とか。幼稚園児相手にマジになったのか、とか。

「レイナ、まずはリズムあっちゃんだ。奴は足だけが取り柄だからな。次がこっちに来てる白石で、更に俺様何様跡部様の大感謝お礼参りだ。」

「せやなぁ、大感謝してきっちりお礼せんといかんよなぁ。」

ニヤリと笑ってから2人でバイクを爆走させ、元不動峰レギュラー神尾に会いに行った。

「…佐々木さん…に蓮ちゃん…?」

「久しぶり、と言うべきか?うちの娘預かって貰ったお礼に来たぜ。リズムに乗るぜなんてまだ言ってたんだな?」

何事か、と顔が強張ってたリズムあっちゃんの顔色が一気に悪くなった。身に覚えはあるらしい。
バイクから降りて、関節を鳴らす。その途端リズムあっちゃんは脱兎の如く逃げ出しやがった。

「すいませんすいません悪気は全くちっとも欠片もどこにも無かったぎゃぁああ!バイクはともかく佐々木さん速すぎぃぃ!!」

「逃がすかぁぁぁ!!」

リズムあっちゃんを捕まえて、気が済むまでボコボコ…いや幼児に対する大人の態度を体に教え込んだ。

「テメェ、覚悟は出来てんだろうな?」

「ほどほどにな。」

「か、か、勘弁して下さいお願いします…!」

さぁ、次は白石だ。

「エクスタシーなんて今時中学生でん言わんけどな。幼稚園児に覚えさせるまで言うて許せんわ。」

「そりゃ同感だ。おい石田弟。リズムあっちゃん何とかしとけ。殺しちゃいねぇからな。」

「…はい。」

携帯いじってた石田弟は、リズムあっちゃんを拾って病院へ。…携帯が引っかかるな。
白石が逃げる場合、どう足掻いても駅に行かなきゃいけねぇ。
けごたんも要注意。氷帝諸共高飛びするかもな。

「レイナ、お前白石が来ねえか駅で監視しとけ。逃げるかもしんねぇから。」

「やな。こんな下らん事で遼のコネ使うとか後が怖いわ。」

「怖いのはあんたらだよ。母親になっても変わってないじゃん。暴力的すぎ…すんまそん。何も言ってません。」

俺とレイナに睨まれて、ぼやきしんちゃんは黙った。お前も大概変わってねぇって。怖いもの知らずめ。

「さて、と。白石のアホはどこや?」

「品川。ま、そんなに時間はかからねぇな。逃げてなきゃ。」

確かパーフェクトテニスだったか?無駄がない事は裏を返せば、バカ正直。悪知恵と荒事のスペシャリストには勝てねぇだろ。

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