ゴジラの子供達 | ナノ
ハローハロー



「暇だね」
「だが、しかし抜け出すことは考えるな」
「バレとったか」
「手塚が言っていた。」
「みっちゃんのちくり魔…。」

お産を一週間前に控え、明日から入院をするための準備も終わっている

「大切な事だから言ったまでだ、遼も道場に行くんじゃない!」
「バレてたか、レイナに気が向いていたから平気だと思ったんだけどな」
「遼もあと半分位だから妙に動きたくなるのは解るが、怒られるで」

暇なのが解る為、手塚家は毎日家にいる。

「で、診断どうだった?」
「レイナと違って一人と言うのが分かった」
「気をつけんと、体が痛くなるで、」
「レイナを見てたから解る」

私の時は余りの痛さに眠れなかった。

「あ、お茶切れたわ」
「立たなくていい、俺が持ってくる」
「そん位で……過保護やで」
「一緒に居なかったせいじゃね?」
「そうやな………あ、」
「どうした?何か思いだしたか?」
「いや、みっちゃんあの、その…………、」
「む、はっきり言わないか」
「えーと、










破水した」
「おいおい、大丈夫か?」
「な、なに落ち着いているのだ、きゅ…救急車!!」
「いや、車を呼べ!跡部に電話を!」

あれよあれよと私達は病院にいった。
その間の事を遼に聞いて見たら、遼いわく、

「写真を撮っておけばよかった、あんな顔のみっちゃん初めてみたし、サナゲンなんて、慌ててドジを繰り返してたぜ」

らしい、さぞや面白かっただろう。

「痛みは?」
「まだ…つっ!!!」

30分事に痛みがくる……。
結構痛いもんやな…

「弦たちは?」
「立海メンバーが勢揃いしているまだ12時間は掛かるのにな」
「まだやけどなぁ」
「まあ、まず食え」

遼の料理を食べながら、痛みの感覚が早くなって来た。

「遼、きたで」
「おう、看護婦呼んどいた」
「ん〜」

ここからは部屋を移動させて、来る痛みに堪える。

「鼻から息ってきつかったけ?」
「結構早いですね」
「もう、分娩室に移動させます」


水を飲みながら移動、ここからは遼も退室した。

「ハッハッハッ」
「早い!!ブドウ糖を!!」
「はい!!」
「お母さん、鼻から息ですよ鼻から」

無理やぁぁぁぁぁといいたいが言葉がでん、

「早い!もう頭が!!」
「いってぇぇぇぇぇ!!」
「落ち着いて下さい!!」
痛い、鼻からスイカ出す位痛いと聞いてたがその通りや、

「カテーテル!!」

もう、この後は必死だったために記憶がない、

「一人目が出た!」
「もうひとり!!!」
「よし!!」
「お母さん、力を抜いて!!」
「旦那さんに連絡を!!」
「はい!!」
「うぁぁぁぁぁ!!!!」
「後、半分!!!」







おんぎゃあ…おんぎゃあ…

分娩室に二つの泣き声が響く、

「はい、生まれましたよ」

ちっこくて、可愛いくて、

「ありがとう…」

生まれて来てくれて、

「ご苦労だったな」
「ほんまや、きっついやで」
「旦那さんは、産湯をさせてあげてください」
「ああ、いって来る」
「父親としての初仕事頑張り〜」

弦が去った後、みんなやってきた、

「お疲れ様、外まで叫び声が聞こえてたよ」
「幸村、」
「今夜は大変だからな、覚悟しておけ」
「柳…」
「お疲れぃ、早く歩ける様になれよぃ!!」
「ブン太…」
「お疲れ様です、真田君も疲れがでているため、いたわって、あげてくださいね」
「やぎゅ……」
「真田、嬉しそうだったぜよ、まあ、お疲れ」
「にお…」

最後に赤也が無言で入って来た。

「俺……俺……、感動して、」
「あーあー、落ち着けや、な?」
「う……、がん゙どゔじだ」
「結局、泣いちゃったな」

「よう、」
「遼どうや?」
「すげーなレイナは、」
「もうすぐやで遼もなるんや」
「ああ、今回で本人以外は何も出来ねぇ事がよく分かった」
「そうやなぁ…あれみっちゃんは?」
「サナゲンと一緒、痛そうだな」
「鼻からスイカが出るで」
「そうか、ま、頑張る」

話終わった時、終わったのか弦が戻ってきた。

「産湯頑張ってきた」
「見れば解る、ビショビショやん」

うちの横で眠る子達、


「はじめまして、お母さんやで」


ハローハロー


(名前どないしよ)
(祖父が…)
(却下)
(あの爺さんに頼むのではなく自分でつけたいん)

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