ゴジラの子供達 | ナノ
長年の積み重ね
レイナは腹が出てきて、マタニティ服を着るようになってから気付いた。
俺、どうすんの？
身長は努力の甲斐あって中学生から伸びてない。でも188な訳で。
でかい、ごついこの体に合うマタニティ服なんぞこの世にあるのか？
結婚式でデザイナーが泣きそうになるサイズだぞ？メイクのお姉さんが新郎の間違いじゃないか？と裏で愚痴ってた見た目と傷痕。
レイナ程じゃないけどそこそこあるんだけどな。筋肉と同化しそうな胸が。
｢また採寸しなきゃいけねぇのか？｣
｢遼、何の採寸？｣
｢マタニティ服。ほら、俺ってみっちゃんよりでかいまんまだし？腹出たら今までのはアウトだろ。｣
大学でも俺私服メンズで、去年文化祭のイケメン投票でランクインした悲しい過去はともかくだ。
また、オーダーメイド地獄？制服から解放されて一年ちょっとなんですけど俺。
｢でも、遼は腹筋すごいやん。出ない事もあんねんで？｣
｢それはそれで自覚薄れるから、またはっちゃけ｣
｢…｣
｢…｣
バカ！俺のバカ！なんかやらかしたって自爆してんじゃん！みっちゃんの眉間のシワが深い！
｢何をした？｣
すいません覚え切れません身に覚えがありすぎて。
こっそり筋トレして暇つぶししたり、知り合いに呼ばれて柔道と剣道の相手したり普通に喧嘩してベンチフルスイングで吹っ飛ばしたり…要するに以前と何ら変わってないんです。
フルスイングは最高記録だったから覚えてて佐々木遼だーって逃げられた。
言えない。
｢そーいや、遼汗だくで飯食っとらんかった？｣
説教された。筋トレがバレただけ。暇なんだもん！
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