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若返る理系バカ


まなみ様リクエストパート2!
常若の水

いつも通り、日曜の練習は香奈ちゃんの迎えからや。大概、書いとるか読んどるか機械みたいなんを作っとるか。
やけど。今朝は違った。
香奈ちゃんが居らん代わりに、めっちゃちっちゃい女の子がダボダボの氷帝体操服。ズボンは無し。

「…自分、どこの子や?」

「侑士君。おはよ〜。」

試験管片手ににらめっこしとる、香奈ちゃんや。
短いんやけどボサボサの髪。洋服なんて着れればえぇ、と言い切るだけあるカッコ。
とりあえず、跡部と幸村にメールやな。写メ添付。

「香奈ーーー!!今度は何を作りやがった!?」

真っ先に怒鳴り込んだんは跡部。ついでに日吉。樺地が他を呼んだか。
立海は仁王に来て貰いたいとこやなぁ。こっそりメールしたんやし。…でも、胸の無い香奈ちゃんはあんまおもろないわ。
ただの幼稚園か小学生や。

「これ〜?進化の法則から発案した退化薬〜。」

詳しくは解らんけど、香奈ちゃんはクロマニヨン人みたいなんを自力で作ろうとしたんか?退化はしとるけど若返っとるわ。

「…それで、香奈の脳みそから算出された薬の持続時間は?」

仁王と幸村、ついでに切原まで。
…部活、潰れてもうたわ。流石にこんなちっちゃい香奈ちゃん、日吉も叩けんみたいやし。

「分かんない。脳が記憶を維持し」

「もう、話なさんな。」

仁王が抱っこして、口を塞いだ。
…色白親子みたいやなぁ。オトンがヤンパパ、娘溺愛。
中学生やから無理やけど、仁王下手したら大学生や。

「とりあえず、試験管渡せ!どこに置けばいい?」

「赤也、止めろ。柳が来るまで、待つんだ。何が入ってるか解らない。」

いや、聞けばえぇやん。けったいやろうけど。…あれ?

「仁王、その抱っこの仕方はあかん。」

ちっちゃい体に比例して、下着なんてサイズあらへんやろ。見えそうや。見る気はあらへん。
香奈ちゃんやもん。

「幸村、信濃が何かとはどういう…。」

流石に立海の達人も、ノーベル賞に一番近い中学生の事は予想でけんか。出来たらエスパーやな。

「柳先輩、香奈先輩の手に持ってる試験管、幸村部長が柳先輩が来るまで待てって。」

「アーン?そりゃただの純水だぜ?」

それを早う言えや。
柳と香奈ちゃんが話して、俺らに柳流の翻訳してもろた。
大さじ一杯で、香奈ちゃんやったら十年くらい若返る妙薬。被験者、香奈ちゃんだけやから時間も若返る具合も解らん。
目標と違った薬らしいから、どないしよて聞かれても、なぁ。
当たり前やけど、日吉に真田に柳生が丸一日、跡部んちで説教。3日間かけて、香奈ちゃんは元通り。
…五歳くらいの香奈ちゃん、ほっぺた柔いんや。まだマトモに食ってたんやな。


ミニチュアサイエンティスト、ネタを有難う御座います。忍足視点はどうぞニコで理由を知って頂けたら。真田が抱っこは流石にしっくりきすぎるかなぁ、なんて思いました。
フリーダムサイエンティスト!

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