一万ヒット! | ナノ


サイエンティスト甘


もものぎ様リクエスト
三つ子の魂百まで

はっきり言おう。ジローと香奈は、お前ら付き合ってんのか?と思える。
今の状態がまさにそれ。

「香奈ちゃんあーん。」

「あーん。」

あめ玉を食わせる光景は俺様が見る限り、どっちもマイペースすぎる。そして小柄だ。

「香奈ちゃんひんやりしてて気持ちE〜。」

「平均値より低いよ〜。だからジロー君の体温が高く感じるの〜。」

香奈の頬をむにむにと遊びながら、ジローは香奈を抱き締めて眠りそうだ。これはこれで面倒くさくなるんだけどな、特に宍戸と日吉が過剰反応しやがる。
不在だから、俺様は眺めるだけだ。

「香奈ちゃん、それあったかいって言えばいいんだよ〜。」

「ジロー君があったかいって〜?」

小さく首を傾げ、ジローを見上げる香奈に満面の笑みを向けてる。…形容詞はジローが上手く教える事があるからな。

「ジロー君はあったかい。こう〜?」

「そーそー。笑ってる時は楽しそう、ね。」

「起きてるジロー君はいつも笑ってるよ〜?」

「だって楽Cもん。研究やってる香奈ちゃんも笑ってるCー。」

ここは小学校か幼稚園か。国語壊滅の香奈に、寝てばっかりのジロー。

「研究楽しいよ〜?」

「それと同じ。ねー跡部。間違ってないよな?」

「間違ってないな。」

こんな初歩から教えて、香奈はどれだけ覚えるか怪しいが。英語も医学から生まれた形容詞なら覚える、理系バカ。
日常会話出来たのが驚く…って香奈何やりやがった!?目の錯覚じゃなけりゃジローの頬にキスしやがった!

「?香奈ちゃんどうしたの〜?」

「お母さんとお父さんが〜褒めたらキスしてくれるの〜。いい子、って証明なんだって〜。」

「じゃあ俺も仕返し!」

香奈が徹夜で、簀巻きにしてたのをジローがずっと寝ながら見張りになんねえ見張りやってたのを見に来たが。たまには起きてんのかと意外な発見。
兄弟か、恋人かよくわかんねえ2人。もうすぐ奴らも来るし、簀巻きから解放するか。

「何回やりゃ気が済むんだてめぇら。」

口以外、額や頬に仕返しと外国人でもやんねえだろ。バカップルも怪しい。

「跡部もやる〜?」

「誰がやるか。」

「景吾君は楽しそうじゃないの〜?」

「香奈、それ間違ってるぞ。楽しそうに見れないだけだ。」

簀巻きから解放して、ジローといちゃつく香奈。当然だが、日吉と滝に昼休み潰されてた。
香奈を安易に褒めちゃいけねぇ。
めったに褒めないが、これは危険すぎんだろ。笑い方の違いも教えなきゃいけねぇか?俺様は引きつっただけだが。
興味の欠片も無さそうだからな。…その日、ジローの顔からは甘いあめ玉の匂いがした。

記念すべき一発目がサイエンティストの甘、と言う伊藤には果てしなくハードルの高いものになりました。甘いのか…?と思いましたが。
もものぎ様リクエスト有難う御座いました!
これからも好き勝手やってる伊藤を宜しくお願いします!

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