ゴミ箱 | ナノ

身近な物で正当防衛講座1(元拍手)


「皆様こんにちは、身近な物で正当防衛講座の時間です。講師の紅花が咲く景色・螢惑は芥子に眠るの主人公です。本日の生徒は幸村先輩が作られたくじ引きより、運良く当たったこの方々です。宜しくお願い致します。」

「青学三年、部長の手塚です。」

「立海三年、副部長の真田だ。」

「氷帝三年、部長の跡部だ。…幸村の野郎、自分だけ絶対外しやがったな。」

「跡部、赤也も問答無用で外されている。話にならんからな。」

「では本日、テキスト4ページの朝の挨拶からです。先ずは包丁で眠気覚ましをしましょう。相手が朝食を作っていた場合、手に持っている包丁を投げられるので叩き落としてから投げ返します。」

「…どんな眠気覚ましだ。そんなもんはメイドに起こさせるだろ。」

「そもそもどうやって包丁を叩き落として投げ返すんだ?」

「勿論、着替えを済ませた上でリビングへ向かいますから、カバンまたは読んでいる本です。確実に急所を狙いますから、首や心臓と言った基本的な急所を守ります。上級者ですと動脈や肋骨の隙間を狙って肺に刺そうとするでしょう。皆様は初心者ですから、狙うとすれば首ですね。重要な血管が集まっていますし、上手くいけば神経に到達します。」

「それは殺人だ!」

「投げた方向から、素人か上級者の区別が可能です。素人が安易に投げても、届かない事が多いです。または目測を誤ります。刺さった場合、速やかに柄を拭って相手の手首を握り包丁を掴ませます。抜いてはいけません。そこで朝の挨拶を言い、救急車を呼びましょう。涙声ですとリアリティが増します。」

「…学校に行くどころか病院と警察で授業を受けられんだろう。」

「中には凝った方もいらっしゃいまして、血糊を事前に用意する事も楽しいですよ。ですから脈はちゃんと確認しましょう。本日の身近な物で正当防衛講座は終了です。次回は6ページ、行ってきますの挨拶です。危険でデンジャラスなリスキーデイズを送る皆様に、鬼灯色のお化粧を。」

「「「そんな日々を送る中学生がいるか!!」」」

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