ぶっ飛ばす | ナノ
一身上の都合で


関東で国際会議が開かれるから。すいません自腹切るんで沖縄辺りに観光で。騒ぎ起こされたら首が飛ぶんです。と官僚に涙目で土下座されたしみっちゃんとレイナ誘って遊ぶか。あ、でもけごたんに言っとかないとおっしー辺りくたばったとか考えそー。
と言う結論に至り。氷帝に赴いた遼。

「あーん?休みでもねぇのにバカンス?」

「うん。オトナの汚い事情で土下座されたから。流石に沖縄の地理はさっぱりだし?みっちゃんとレイナが居りゃ大丈夫かなって。名産品土産にすっから。」

また無駄にスケールのデカい事を。と跡部は深々と溜め息を吐いた。

「えぇなー遼。学校サボってバカンスやなんて跡部みたいやん。」

「忍足。俺は俺の都合でやった事はねぇ。」

お坊ちゃん故の、ご家庭の事情だ。遼は言うだけ言って帰るつもりだったが、がっちり守備隊が居る。宍戸と鳳と日吉と樺地だ。
遼も流石に喧嘩を売られなければ、この守備隊を蹴散らすつもりは無い。

「んで、経費その他は某官僚様が自腹で払ってくれるから、いいホテルじゃなくてもいーけど飯と酒が旨いとこ調べつく?」

「確か沖縄には俺の父親が建てたホテルがあったな。コートもあるし俺様も監視に行ってやる。他行く奴いるか。」

遼がこの際利用してやれ、と言ったが。この歩く身の代金は斜め上を行った。日吉、忍足は迷わず挙手。部活はいいらしい。

「…ヒトの事言えねぇけど学校いいのか?」

「俺もっ!」

向日まで手を挙げた。氷帝オールスターになりかねない。ちなみに、樺地は問答無用で参加だ。宍戸も手を挙げた。

「佐々木には借りがあっからな。沖縄で返すぜ。」

「…何かやったっけ?」

「ジーンズくれたろ。ついでに飯も。」

それは遼の基準では貸しにならない。基本的に、命に関わる事を言う。極道と仲良しな理由の一つだ。
仁義を小学生で習ったのだから仕方ない。

「じゃ、じゃあ僕も。」

「…全員レギュラー参加っていいのか氷帝。」

「大丈夫。俺が残るから。一応元レギュラーだし大体覚えてるから行ってらっしゃーい。ハイビスカスの鉢植えよろしくね。」

滝の問題ない、と言い切った事と榊が遼を止めない事も相まって。
遼と蓮、手塚に氷帝ととんでもないメンツのバカンスがこの時は決まった。遼が蓮に連絡するまで、メンバーは決定では無いのだ。
飲酒に暴力沙汰とことごとくトラブルを起こして、違法行為すら国家権力をも平伏させる関東最強ペア。善良な市民が気の毒にしか思えない。

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